LGBTなど性的少数者の権利を訴える大規模な街頭活動「レインボーマーチ」を4年ぶりに札幌市で開催しようと、当事者たちが実行委員会を結成して準備を始めた。10月8日の実施を予定し、「当事者、非当事者に関係なく歩き、多様性を肌で実感できる機会にしたい」と参加と協賛を呼びかけている。
新たなイベントは「さっぽろレインボーマーチ+(プラス)」。昨年11月に北海道江別市の当事者で大学4年、森口朋さん(22)=仮名=がツイッターで呼びかけ、約10人が集まって実行委を結成した。
森口さんは、当事者の学生団体などを作り札幌を中心に活動している。講演会などは元々関心のある人しか来ない一方で、「当事者の生きづらさやつらさは、周囲が性的少数者について知らないことが原因」と痛感した。そこで思いついたのが、レインボーマーチの手法だった。
「興味がない人の目に触れることができるうえ、参加できない当事者も道を歩く人々の姿を見て安心してもらえるのではないか」と効果を期待する。
かつてのレインボーマーチは、性的少数者への理解や多様性を求めて札幌市中心部で1996年に始まった。多い年には1000人以上が参加したが、大規模化で運営側の負担が大きかったことや情報発信が多様化したことなどを受け、2013年が最後となった。
その翌年に大学進学で北海道に来た森口さんは「先輩たちが活動し、社会を変えてくれたから自分も活動ができていると思う」と説明。ただ今回は大規模パレードは想定しておらず「自分たちが今できる形でやりたい。復活というより、新しいイベントをするという気持ちで取り組む」と語る。
問い合わせ先や詳細は実行委ホームページ(http://rainbowmarchplus.com)。【日下部元美】
毎日新聞 5/1(月) 22:02配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170501-00000078-mai-soci