お菓子などの食材として使われる米粉の需要を拡大しようと、農林水産省や業界関係者らが新たな表示基準をつくった。用途に適した米粉を消費者が選びやすくするのが狙い。小麦などに含まれるタンパク質のグルテンにアレルギー反応を起こす人が安心して使えるよう、業界の自主的取り組みとして「ノングルテン」表示の認証制度も導入する。新たな基準や制度に対応した商品は年内にも販売される見通しだ。
表示基準は、米粉の粒の大きさや成分の違いによって「1番=菓子・料理用」「2番=パン用」「3番=麺用」の三つに分類。包装などに番号を明記し、スポンジケーキ用や天ぷら向けなど、さらに具体的な情報も記載する。
国内のコメ消費量は、食生活の変化などを背景に毎年8万トン規模の減少が続く。農水省はコメの利用拡大を促しているが、米粉向けの消費量はまだ年間約2万トンと少ない。多様な米粉が販売されながら、明確な基準がなく品質がばらばらだったことも伸び悩みの一因だ。
農水省穀物課の担当者は、米粉の表示基準導入について「料理に合った米粉を選びやすくし、継続して買ってもらいたい」と消費拡大に期待を寄せる。
2017年04月30日16時09分 時事通信
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