Diplomat: US president to make statement on April 24
外交官:トランプ大統領は4月24日に声明を発表する予定
https://news.am/eng/news/386233.html スルタンよ、オスマンの再興を トルコ大統領支える人々
http://www.asahi.com/articles/ASK4N44Z5K4NUHBI00S.html 憲法改正の是非を問う国民投票で賛成が過半数を占めたトルコ。2019年に予定される大統領選の勝者は、絶大な権力を手にすることになった。現時点で最有力とみられるのは、
親イスラム与党・公正発展党(AKP)の事実上のリーダーで、改憲を推し進めた現職のエルドアン大統領だ。改憲反対派は独裁化を警告したが、多様な人々に支持されている。
16日に投開票された国民投票は投票率85・32%で、賛成51・41%、反対48・59%。賛成は反対を約138万票上回り、高等選挙委員会は近く最終結果を発表する予定だ。
これが官報に掲載された時点で改憲が実現するが、計18条のうち大統領の新たな行政権限を定めた条項など15条は、19年に実施予定の大統領選以降に有効となり、議院内閣制
から大統領が強い権限を持つ大統領制へ移行する。
昨夏のクーデター未遂事件以降、批判勢力への弾圧を続けるエルドアン氏が19年の大統領選で当選すれば、独裁へ突き進むことを世俗派の野党や欧州諸国は危惧している。
国民投票で投票者の7割以上が賛成票を投じた中部コンヤ。同地のAKP支部に所属するキャーミル・キルジさん(25)は、「エルドアン氏は誰にも邪魔されずトルコを
引っ張っていける。トルコは先進国と張り合える」と語る。
高校中退後、建設現場で働くキルジさんは、オスマントルコ帝国(1299〜1922)に学ぶべきだと訴える。帝国はイスラム教を基盤とし、最盛期には西アジアから北アフリカ、
バルカン半島まで支配した。
「トルコはイスラム世界の代表的存在になったが、反イスラムの欧州はトルコを弱い国のままにしようとしている。トルコの大統領はスルタン(オスマントルコ時代の君主)の
ような強い指導力で対抗すべきだ」
トルコでは、05年に始まった欧州連合(EU)への加盟交渉が進展しないことへの不満、欧州への難民・移民流入問題でシリア難民を押しつけられた不満が鬱積(うっせき)
している。欧州への対決姿勢を示すエルドアン氏は、そうした不満の受け皿になっている。
14日にコンヤで開催された賛成派の集会に参加した女子学生アイシェ・サルユルトさん(23)は「エルドアン氏は世界のリーダー。彼のおかげで私たちは自信を持つ
ことができる」と期待する。
身近な生活環境の改善からエルドアン氏を支持する人も多い。同氏が生まれ育ったイスタンブール・カスムパシャ地区。地方から出稼ぎに来た貧困層が住み着いた同地区は、
外壁がはげ落ちたアパートが並び、雑然とした雰囲気が漂う。
AKP政権前はゴミ回収車は来ず、通りはゴミだらけ。公立病院はいつも100人ほどの長蛇の列。だが、同氏が03年から11年間首相を務めたAKP政権下、
ゴミ収集車は1日3回巡回するようになり、病院の列も短くなった。
長年同地区に住む運転手オルハン・ネシェさん(50)は「エルドアン氏のおかげで、私たち低所得者も人間としての価値を認められた」と感謝する。
宗教保守層だけでなく、世俗派を自認する人々にも、AKPの「成果」を肯定的に評価する人がいる。イスタンブールの高校で哲学を教えるディララ・アヤズさん
(27)は「AKPは様々な社会階層、民族から支持され、トルコの政治は多元性を増した」。
AKPとエルドアン氏が支持される理由について、トルコのシンクタンク、経済外交政策センターのシナン・ユルゲン会長は「エルドアン氏に親近感、連帯感を
感じる人々の多くは、AKP政権前の世俗派政権では、政治社会システムから疎外されていると感じていた。そうした疎外感を取り払った同氏に感謝している」
と分析する。(トルコ中部コンヤ=其山史晃)