2020年05月08日07時12分
【モスクワ時事】新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないロシアで4月下旬以降、医師の転落事故が少なくとも3件起き、うち2人が死亡した。勤務先の病院を批判していた医師もおり、内外メディアが転落の背景に関心を寄せている。
ロシアのメディアによると、4月24日にモスクワの病院で医師が転落。この医師は宇宙飛行士の訓練施設があるモスクワ郊外の区域「星の町」の救急医療責任者を務めていた。星の町の医療従事者の間で新型コロナの感染が広がった責任を問われたのを苦に自殺したとも報じられたが、医療当局は事故として詳細を明らかにしていない。
シベリアのクラスノヤルスク地方の病院でも4月25日、院長代理が5階の窓から転落。「地元保健当局が新型コロナ患者の受け入れを迫ったが、院長代理が防護服不足を理由に難色を示していた」とも報じられたが、地元保健当局は報道を否定している。
5月2日にはロシア南西部のボロネジ州の病院で医師が転落し、重体となった。この医師は4月に同僚と共にインターネット交流サイト(SNS)で「新型コロナに感染したが、院長が勤務を強制している」と主張。ただ、その後に「感情的だった」と発言を撤回していた。
ロシアでは医療機関でのマスクや防護服の不足が深刻にもかかわらず、実態を表に出さないように当局が医師らに圧力をかけているとの見方がくすぶる。一部の医師がネット上に独自に開設したサイトによれば、新型コロナ流行後にロシア国内の医療従事者100人超が死亡した。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020050700691&g=int&m=rss
【モスクワ時事】新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからないロシアで4月下旬以降、医師の転落事故が少なくとも3件起き、うち2人が死亡した。勤務先の病院を批判していた医師もおり、内外メディアが転落の背景に関心を寄せている。
ロシアのメディアによると、4月24日にモスクワの病院で医師が転落。この医師は宇宙飛行士の訓練施設があるモスクワ郊外の区域「星の町」の救急医療責任者を務めていた。星の町の医療従事者の間で新型コロナの感染が広がった責任を問われたのを苦に自殺したとも報じられたが、医療当局は事故として詳細を明らかにしていない。
シベリアのクラスノヤルスク地方の病院でも4月25日、院長代理が5階の窓から転落。「地元保健当局が新型コロナ患者の受け入れを迫ったが、院長代理が防護服不足を理由に難色を示していた」とも報じられたが、地元保健当局は報道を否定している。
5月2日にはロシア南西部のボロネジ州の病院で医師が転落し、重体となった。この医師は4月に同僚と共にインターネット交流サイト(SNS)で「新型コロナに感染したが、院長が勤務を強制している」と主張。ただ、その後に「感情的だった」と発言を撤回していた。
ロシアでは医療機関でのマスクや防護服の不足が深刻にもかかわらず、実態を表に出さないように当局が医師らに圧力をかけているとの見方がくすぶる。一部の医師がネット上に独自に開設したサイトによれば、新型コロナ流行後にロシア国内の医療従事者100人超が死亡した。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020050700691&g=int&m=rss