2020/4/20 13:28
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO58247710Q0A420C2000000/
カナダ東部ノバスコシア州の数カ所で18日深夜から19日午前にかけ銃乱射事件があり、カナダ放送協会(CBC)などによると、警察官1人を含む少なくとも16人が死亡した。同国の乱射事件で史上最多の犠牲者。容疑者の歯科技工士の男(51)も死亡した。
男はガブリエル・ワートマン容疑者。地元警察の制服のような格好で警察車両に似た車に乗っていたが、警察は「職員ではない」と指摘。容疑者は警官を偽装したとみられる。単独犯との見方が強く、当局はテロではないとみている。新型コロナウイルスの感染拡大との関連は分かっていない。
トルドー首相は事件を「無分別の暴力」と非難し、犠牲者を悼む声明を発表した。
18日深夜に同州北部ポータピックで銃撃事件があり、警察が駆け付けると容疑者は逃走。高速道路でカーチェイスになり、最初の事件から約12時間後の19日午前、約90キロ離れた中部エンフィールドで警官隊と銃撃戦になり、射殺されたという。
警察当局者は、被害者の多くは容疑者と面識がなかったと説明。「突発的な犯行ではないとみられる」との見方を示した。また、ポータピックにある住宅の内外で数人の遺体が見つかっており、この現場が当初の標的だった可能性がある。
ノバスコシア州はカナダの首都オタワから東に約800キロ。小説「赤毛のアン」の舞台になったプリンスエドワード島の南方に位置している。