■パリのメーデーのデモ行進をぶち壊しにした黒づくめの集団は、
破壊衝動をかかえた学生やサラリーマンや女性のバラバラの集まりで、欧米に拡大中の現象だ
今年のパリのメーデー行進は、暴徒のために台無しにされてしまった。デモコースの4分の1も歩けなかった。
あの日、出発地点のバスチーユ広場ではとくに集会や演説はなく、デモ隊が組織ごとに大通りを歩き始めた。
まもなくセーヌ川の橋を渡り始めたとき、隊列が突然、止まった。
全身黒づくめの一団が、「Black Bloc(黒い塊)」と書いた横断幕を持ってデモ隊を待ち受けていたのだ。
それから一緒になってゆっくり橋を渡りきると、バラバラに散って角のマクドナルドのガラスを破り、火炎瓶を投げつけた。
近くにあった小型工事車も炎に包まれた。新聞キオスクのガラスもメチャメチャに砕け散った。
「フランスのパリで5月1日、労働者によるメーデーのデモに参加していた若者らが暴徒化し、
商店や車に放火する騒ぎに発展した」(AFP=時事)という報道があったが、実情は異なる。
たしかに、ニュース映像を見てもまるでデモの先頭に立っているように見えるが、デモ隊とはまったく別だ。
参加者が暴徒化したのではなく、暴徒が加わったのである。
彼らはまさに忽然と現れた。バスチーユ広場と周辺道路には、黒づくめの塊はなかったのだ。
デモコースに通じる道はいずれも通行止めにされ、警官もいるのだが、そこは普通の格好で通り抜けたのだろう。
そして人目につかないところで着替え、前日までに隠してあった火炎瓶やハンマーを取り、
セーヌ川の橋の上に陣取ってデモ隊に紛れ込んだのだ。
いったい彼らは何者か。
■黒づくめが仲間の合図
「Black Bloc(黒い塊)」の名前のとおり、全員目出し帽やバンダナの覆面で顔を隠し、つま先まで真っ黒な服装をしている。
だがよくみれば、Tシャツの者もいればジャージや防水ジャケットを着ている者もいる。
バラバラの服装が物語るように、統制は取れていない。
フランスの軍警察学校の報告書の表現を借りれば、
「彼らは数人で集まったグループの集合体であって、メンバーはデモのたびに違う。ヒエラルキーもなく、指導者もいない」
つまり、はじめから組織団体があって、この服装で集まれ、といわれるのではなく、
この服装の者たちが集まることで集団が形成されるのである。
その目的はあくまでも破壊をすることだ。はじめから催涙ガスよけのスキーのゴーグルや水泳用のメガネをかけ、
指紋を残さぬように手袋をしている。
ただし彼らによれば「決して手当たり次第壊しているわけではない」。あくまでも反資本主義運動の左翼を自負している。
たしかにメーデーに襲撃されたのも、マクドナルドとルノーとBMWのディーラーだった。
マクドナルドとディーラーの間はピッザリアやカフェ、中華レストランなど10軒ぐらい並んでいるのだが、とくに被害はなかった。
現代資本主義の象徴としてマクドナルドを襲撃する運動はフランスでは前からある。
しかし、その活動家たちは顔を出し、まとまった政治運動として主張をしていた。
だが、ブラック・ブロックはあくまでも匿名でバラバラだ。
黒はアナーキストの色だが、べつに志を持って無政府革命をしようというのではない。
ひと暴れし、終われば着替えて日常生活に戻る。ある意味、欲求不満の発散である。
政治活動もするが、闇に隠れて次の襲撃を準備するのではなく、何食わぬ顔をして、
普通のエコロジーやフェミニズム、学生運動などをおこなう。
画像:労働者のデモ行進に便乗して機動隊に火炎瓶を投げる黒づくめの暴徒(5月1日、パリ)
続きはソースで
関連スレ
【フランス】パリでメーデーのデモが暴徒化 車に放火、店舗を襲撃[05/02]
http://2chb.net/r/news5plus/1525247702/
ニューズウィーク日本版
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/05/post-10116.php
破壊衝動をかかえた学生やサラリーマンや女性のバラバラの集まりで、欧米に拡大中の現象だ
今年のパリのメーデー行進は、暴徒のために台無しにされてしまった。デモコースの4分の1も歩けなかった。
あの日、出発地点のバスチーユ広場ではとくに集会や演説はなく、デモ隊が組織ごとに大通りを歩き始めた。
まもなくセーヌ川の橋を渡り始めたとき、隊列が突然、止まった。
全身黒づくめの一団が、「Black Bloc(黒い塊)」と書いた横断幕を持ってデモ隊を待ち受けていたのだ。
それから一緒になってゆっくり橋を渡りきると、バラバラに散って角のマクドナルドのガラスを破り、火炎瓶を投げつけた。
近くにあった小型工事車も炎に包まれた。新聞キオスクのガラスもメチャメチャに砕け散った。
「フランスのパリで5月1日、労働者によるメーデーのデモに参加していた若者らが暴徒化し、
商店や車に放火する騒ぎに発展した」(AFP=時事)という報道があったが、実情は異なる。
たしかに、ニュース映像を見てもまるでデモの先頭に立っているように見えるが、デモ隊とはまったく別だ。
参加者が暴徒化したのではなく、暴徒が加わったのである。
彼らはまさに忽然と現れた。バスチーユ広場と周辺道路には、黒づくめの塊はなかったのだ。
デモコースに通じる道はいずれも通行止めにされ、警官もいるのだが、そこは普通の格好で通り抜けたのだろう。
そして人目につかないところで着替え、前日までに隠してあった火炎瓶やハンマーを取り、
セーヌ川の橋の上に陣取ってデモ隊に紛れ込んだのだ。
いったい彼らは何者か。
■黒づくめが仲間の合図
「Black Bloc(黒い塊)」の名前のとおり、全員目出し帽やバンダナの覆面で顔を隠し、つま先まで真っ黒な服装をしている。
だがよくみれば、Tシャツの者もいればジャージや防水ジャケットを着ている者もいる。
バラバラの服装が物語るように、統制は取れていない。
フランスの軍警察学校の報告書の表現を借りれば、
「彼らは数人で集まったグループの集合体であって、メンバーはデモのたびに違う。ヒエラルキーもなく、指導者もいない」
つまり、はじめから組織団体があって、この服装で集まれ、といわれるのではなく、
この服装の者たちが集まることで集団が形成されるのである。
その目的はあくまでも破壊をすることだ。はじめから催涙ガスよけのスキーのゴーグルや水泳用のメガネをかけ、
指紋を残さぬように手袋をしている。
ただし彼らによれば「決して手当たり次第壊しているわけではない」。あくまでも反資本主義運動の左翼を自負している。
たしかにメーデーに襲撃されたのも、マクドナルドとルノーとBMWのディーラーだった。
マクドナルドとディーラーの間はピッザリアやカフェ、中華レストランなど10軒ぐらい並んでいるのだが、とくに被害はなかった。
現代資本主義の象徴としてマクドナルドを襲撃する運動はフランスでは前からある。
しかし、その活動家たちは顔を出し、まとまった政治運動として主張をしていた。
だが、ブラック・ブロックはあくまでも匿名でバラバラだ。
黒はアナーキストの色だが、べつに志を持って無政府革命をしようというのではない。
ひと暴れし、終われば着替えて日常生活に戻る。ある意味、欲求不満の発散である。
政治活動もするが、闇に隠れて次の襲撃を準備するのではなく、何食わぬ顔をして、
普通のエコロジーやフェミニズム、学生運動などをおこなう。
画像:労働者のデモ行進に便乗して機動隊に火炎瓶を投げる黒づくめの暴徒(5月1日、パリ)
続きはソースで
関連スレ
【フランス】パリでメーデーのデモが暴徒化 車に放火、店舗を襲撃[05/02]
http://2chb.net/r/news5plus/1525247702/
ニューズウィーク日本版
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/05/post-10116.php