鞄からベレッタを出して警戒しながら行くじゃん?
それ、すげー怒られたんだけどナニこれ?
なぁ?
こっちの家の来たとき、俺がトイレ行くときにMP5を持って行ったの見てたじゃん?
ドア開けるのに、手でやって、わかって開けてくれたよね
なに? ベレッタだったから? もしかして、ホントもしかしてだけど、
俺が今日鞄に入れてたのがベレッタだから怒った?
もしかしてもしかしてだけど、いつもみたいに
ショルダーホルスターからのグロックとか、
腰ホルスターからのCzなら怒らなかったの?
彼女「やばい、ここ過疎板だ!」(手にベレッタ)
なに!?お前は先に逃げろ!
ここは俺が防ぐ!
……やっと、お前さんたちの相手ができそうだな
(コートを広げるとサブマシンガン×2、ハンドガン、それらのマガズィーンがごっそり)
サァ、始めようか?
腰から抜いたガバメントを、左右で抜いたそれを無造作に撃つ
それが的確に、確実に敵を捉える
心地よい銃声規則よくが8回×2したあと、2丁の銃は役目を終えた
この後、彼は手にある銃を捨てて、腰のいずれかの銃に持ちかえるはずだ
……だが、彼は左手のそれを投げつけつつ、右手の銃をマガズィン排除した。
そして、左腰のマガズィンホルスターからマガズィンを抜き右手のガバメント給弾し、
即座に連射する。
ジョンウー映画の翻しながら撃ちだ。
(もしかしたら、彼はこの場所に!?)
ダンッ、ダンッ、ダンッ!
規則良い音の後に、”カツン”とコッキングが響く
弾切れだ、どうする?
なんて心配は無用だった
即座に銃声が響く
すごい連射音
でも、これハンドガンなんだ
ミニガンが吠えるような、でも少しの間
ガシャン、
みたいな音で弾切れした銃を放り投げたのが理解できる
で、
それを理解する前から、新しい轟、咆哮……
ハンドガンとその銃弾がなくなって、ちょっと安心した
あとはコートの内側のウジと、見たことないくらいに短いSG550くらいだし
だから、私も思い切って言ってみた
私も痴漢対策にスカートの中に忍ばせてるの!
思い切って言ったのに、ふーん、て冷静?気にしてない感じで、
しかも!
「どうせイングラムかウジピストルでしょ?」
なんでわかるんですか!?
「いもーともウジピストル仕込んでるよ」
おっしゃ!勝った!
いや勝ってるのか?これ?
で、"私はコレdeath”って、スカートからイングラムを出した
「うぇ」
はっきり、そう言った
「ショートマガジンにサイレンサーって……もし俺が警官で、
これ持ってるヤツを見たら問答無用でダブルタップしちゃうかも」
でもでも!
ロングマガジンと比べたら、スカートの中にちょうどいいんです!
「うちの妹はウジだけどね」
んー!😡
「UZIUZIうるさいですね!どいてください!」
押しのけて、通学鞄の持ち手に仕込んトゥリガーを握る
バララララ〜!
何人かのイスラムゲリラが倒れる
「ウチの学校はこれが標準です!」
どやぁ〜
ったら、なんか腕引っ張られて、抱きしめられた!?
バシューン!
「RPG!」
手すり側のおっさんが叫ぶ。遅いよ。
でも……早かった。わかってたの?
彼は私をドアーの方に押しのけながら、ジャケットの内側からUZIを抜き出した
そして……撃たない!?
背中で私をドアの方に……これ、護衛されてる?
え? え!? これって。レーガン大統領暗殺未遂事件の時の、
シークレーットサーヴィスまんまじゃん!
あなた、何者なの?
何も答えないで腰から銃を抜いた
それがとても美しく見えた
銃そのもの、抜いた動作、いま構えるためにもう片手を添えた所作、
すべてが愛でるべきと思うほど美しかった
「その銃で何人殺せるんですか?!」
つい、思わす、気持ちの昂りから……
人前で聞いてしまった
「13人だよ。薬室には入れてなかったから弾倉の数だけだ」
すごい!こんなにスマートでスタイリッシュなのに13発も……
ハイパワーを両手で保持して周囲を警戒する姿……
やばい!惚れそうだ
いかんいかん!
自分を取り戻すために鞄からG17を取り出して、
同じように両手保持で構える
「いいね、好きだよ」
は?はぁ!?
「グロック、いい銃だ」
えー!?え!?あ、あー……嬉しかったけど、ちゃんと受け止められなくて……
「G26がお似合いって言いたそうですよね!」
「俺の右腰、さぐってみろ」
え?なになに?言われるままに保持する左手を外して腰をさわさわ。警官みたいに?
そこに、あったブツ……
「やるよ、それ」
え?
引き抜いたのは、まさにG26だった
普段G17を使ってるけど、見た目、想像よりぐっと重い。あまり変わらないかも。
でも……
「ぅわ〜、すっごい可愛い!」
連結そばにいた、ちょっと外人部隊経験ありそうなサラリーマン風男性が、
「敵弾!」
と叫んだ。乗客は身を伏せるが、ドア付近の私と彼は立ったまま……
どこか、すぐさま銃口をRPGが発射された方へ向ける
「次の駅で反撃をかけるぞ。停車後、ホームに出て急襲しろ。あぁ、こっちは車内からだ」
イヤホンと襟につけたマイクで、前方車両だろうか?同僚?部下と話してる
「あのっ……!!」
「私も、お手伝いしますっ!」
あー……言ってしまった。つい、勢いで
「ごご、ご迷惑、ですよね?」
「実は、」
「すいませんでしたっ」
「アテにしてたんだ」
なんだって?
「ウジ、使えるよね?」
でかいよね。扱いきれるだろうか。ストックが身体に合うだろうか、
それよりストックを使うこと自体に失望されないだろうか……
きっと、泣きそうな顔してたんだと思う
「俺の鞄、開けて」
そう言われて、いいですか?って断りながら姿勢を下げて、
銃をホルスターに収めてからしゃがんで、言われた鞄を開けた
「それなら使えるでしょ?」
うわぁ〜……
「Vz61! スコーピオン!!」
思わず声を上げてしまった。本とか雑誌で見て知ったけど、サブマシンガンなのに
こんなに可愛いなんて
(マシンピストル扱いした同級生と絶交して大正解!)
しかも、グリップが木製にカスタムされてる!
あ、このグリップ、ハイパワーとお揃いじゃん!
すごい。すごーい
思わず聞いてしまった
「あのー……」
「この子で、人、殺しました?」
やばい!なんでこんなこと聞いたんだ……
「あぁ、殺したよ」
当たり前だよ、って聞こえた。うん、そうだよね
「何人?って聞きたそうだよね」
見透かされてる!?恥ずかしくて顔を下げると、
「殺した人数なら、このハイパワーの方が多いよ」
えっ!?
思わず顔を上げてしまい、その保持する銃、つまりFN Browning Hi-Power MK.IIの
銃身、トゥリガー、保持されてる隙間から見えるおそらくカスラムのグリップを見つめた
見つめまくった
その銃が、いまこの手にあるサブマシンガンよりも……
私の物欲しそうな、あるいはうなされたような視線を感じたのだろうか
「コレは俺のだから」
と笑った。こちらを、私を一瞥もせずに
にしても、彼に両手で抱かれるFN Browning Hi-Power MK.IIは、なんて美しいことだろう
思い出してみると、兄がまだ家にいた時、マークIIIを使っていて、私も触れたことがある
いい銃だ、とも。兄と父が。確か言ってた
でも、当時の私は馴染めなくて、今のようにG17を選んだ
グロックは……可愛くないのが可愛いw
樹脂を多用してるから軽いし、真冬でも冷たくない
なに言ってんだろ……
新しくもらった銃
木製のグリップであったかい
これで戦うんだ!
「あの……ストック、使って見ていいですか?」
「慣れてからにした方がいいかもよ?」
なるほど、今の私にはおすすめしないってことか
「はい」
でも……
「コレ、テロリストみたい」
なんとマガズィンが逆さになったテープでまとめてあるのである
こういうのを現物で見るのが初めてで、それはつまり、
私の中では口に出してしまったテロリズムとか、アカとか、東側、
そういうのを連想させるものだった
「使えばわかる」
はあ、と答えたが、この後に私自身が知ることになる
この子はいい銃だ
次の停車駅へ減速を始めた。
停車したら作戦が開始される。
「あの……停車したあと、我々の行動に驚いた運転手さんが混乱して、
電車を発進させようとするかもしれませんよね?」
「ありうるが、それを考慮した上で、速やかに制圧せねばならんのだ」
「でもでも、もしそうなったら他の乗客さんも危険です。ドアだって開いたままなのに」
あ〜、私ってば何言ってんだろう。すっごい冷めた目で見られてる気もする
「だから、停車したら窓から爆発物を落として、車輪なりモーターをぷち壊しちゃうんです!」
うえー、言っちゃったぁ……
ハンターが出るからコルトパイソンにしろってことだぞ