はじめに
今日び、どんな女性も多かれ少なかれ写真を加工しているが、その重し軽しは人それぞれである。
肌ツヤを整える程度の良心的な加工を施すにとどめる者もいるが、中には肌の色、目の大きさ、涙袋、鼻筋、顎の形、ありとあらゆる顔の部位に手を加える重加工者も多く、彼女たちの作品と実物との差異は、流石に法に触れるだろうと思わせるほど大きいこともある。
しかし残念なことにプロフの写真詐欺を取り締まる法律は現状、我が国には存在せず、立法府の迅速な対応を待つばかりである。
然るべき法が整備されるその時までは、我が身を守れるのは、ただ己の眼力のみである。
諸君らにはこれから記す詐欺or詐欺じゃないの見分け方を習得してもらい、
今後の自己防衛の手段としてほしい。
その一「白背景で肌真っ白は重加工」
最近よく見るのが、写真の背景が真っ白で、
写ってる顔も真っ白というもの。
この写真は大抵の場合かなり強い加工がされており、
基本的に目、鼻筋、顎、肌のきめのすべてが偽りだと思っていい。
ただしこの写真=実物がヤバいというわけではないので、
あくまで「白背景肌真っ白は注意」くらいにとどめておき、他の項目と合わせて判断する必要がある。
その二、「正面の写真がない者は自信がない」
自撮りなれしている者たちは、
概して自分の顔が一番良く見える角度を知っている。
そのため、プロフに複数枚の写真を載せていても、
正面から撮った写真がない場合は注意が必要だ。
斜め上から撮った写真ばかり載せている者には要注意だ。
不思議なことに、自分の容姿に自信がある者は必ずと言っていいほど正面の写真を載せている。
その三「鼻が一番誤魔化せない」
この項目が一番重要と言っていい。
どんなに強く加工された写真でも、鼻の形だけは誤魔化しにくいようだ。
その一とその二の複合技「背景肌真っ白&斜め角度」の写真はよく使われているが、
鼻をよく見てほしい。
光が強く飛んでいてわかりにくいかもしれないが、
豚鼻だったり、団子鼻だったりしないだろうか。
もし少しでも違和感を感じた場合、実物はその10000000倍の豚鼻or団子鼻だ。
加工済の写真ではそこまで強い違和感を感じないかもしれないが、
「鼻の違和感は現実に通じる」ことを覚えておいてほしい。
その四「髪、手で輪郭を隠している写真は100%地雷」
ぶりっ子ポーズ風に両手を頬に当てている写真は、「おどけてぶりっ子ポーズをとっている風を装い、その実輪郭を隠している」
実物は頬に過度に肉がついているか、頬骨が張っている。このいずれかである可能性は100%と言っていい。
別に頬の肉や頬骨が悪いわけではないのに、
それを活かさず隠す根性が腹立たしい。
ほかにも、顔全体が写ってるいなかったりして
輪郭が判断できない場合、スルーするのが吉だ。
その五「顔の特徴を五億倍にしてイメージする」
女性がイメージする美しい顔とは、特徴のない顔だ。
だから彼女たちはアプリを使って自分の顔からあらゆる特徴を排除しようとする。
そのため、アプリで取りこぼしたままの特徴というのは、特に強い特徴であり、
例えば下膨れ、団子鼻、しゃくれなどは、
加工後の写真の五億倍の形として現実に存在していると考えたほうがいい。
これらの特徴が無に帰すレベルに加工されている写真もあるが、
そういうレベルの写真はもはや相手にしないほうがいい。
その七「実物は悪い方の写真をさらに下回る」
プロフの写真は複数あればその分、脳内での実物の再現度は上がる。
斜めから見ると完璧だったのに、正面写真はあれ…?みたいなことはよくある。
その場合、幻想を持ってはいけない。
「実物は、悪い方の写真をさらに下回る」
なぜなら悪いと思う写真をわざわざプロフに載せる馬鹿はおらず、
悪い方の写真すら、本人的には良いと思っている可能性が高いからだ。
その六「半目雰囲気写真は地雷」
半目だったり、目を閉じたりしてミステリアスさを演出している写真もよく見かけるが、これも100%地雷だ。
ミステリアスさというのは男の想像力を掻き立て、
過剰な美しさをイメージさせられてしまう。
しかし彼女たちは大抵、ミステリアスさという隠れ蓑を利用して自分のコンプレックスをごまかしているにすぎない。
実物には期待しないほうがいいが、もちろんそういう雰囲気の女性が好きな人であればアプローチすべきだ。
ただしおおかたの連中はファッションミステリアスだったりする。
ミステリアスさというのは自ら演出するものではいのだ。
その八「自然な笑顔が一番信用できる」
自然な笑顔の写真を載せている女性も少なからずいる。
加工も多少されているだろうがものすごく人間味のある一枚だったりする。
その笑顔に打たれたならば、なにも考えずにアプローチすべきだ。
強い加工済みの写真は表情が人工的な感じになるので、
顔は整うが見る人を感動させたりはしない。
あなたが女性の笑顔の写真を見て心を惹かれるのであれば、その感覚に間違いはないはずだ。
おわりに
現代はマッチングアプリ全盛期だが、同時に写真加工の全盛期でもある。
加工済みの写真というのは誰も彼もおんなじのっぺりとした顔に修正されていて、
個人的には魅力的でもなんでもない。
みんな同じに見えるので、知り合って別れた女性を気づかずまたいいねしてしまうなんてことはザラである。
世間は多様性多様性と言っているが、最も多様性が認められるべき外見について、一番多様性が排除されている。
こんなつまらない世の中をぶっ壊すためにも、男性諸君には加工を見破るすべを身に着けていただき、
自己防衛はさることながら、この加工全盛期を終わらせる一助となっていただければと思う。