ゼルエル「よし、テンスタグラムに上げよう」パシャパシャ
駄ガヴ「ちょっ、よしじゃないよ、何撮ってんの姉さん」
ゼルエル「どっちもかわいいから記念に撮っておこうと思ってな」
聖ガヴ「理由になってないですね……」
ゼルエル「2人ともちょっとこっちへ来てくれないか?」
駄ガヴ「なにさ」
ゼルエル「寄って寄って」
聖ガヴ「こ、こうですか?」
ゼルエル「はいチーズ」パシャリ
聖ガヴ「自撮り棒なんて持っていたのですね……」
駄ガヴ「ただ妹と撮っただけの写真に何の価値があるんだか……」
ゼルエル「知らぬが仏だぞ。そんなことより今からナイトプール行かないか」
駄ガヴ「今人間界で流行ってるアレか」
ゼルエル「うむ、テンスタ映えすると天使達の間でも最近流行っていてな」
聖ガヴ「久しぶりの姉妹の再会なのにテンスタのことばかりなんですね」シュン……
駄ガヴ「姉さんが欲出し過ぎて私が悲しんでるぞ」
ゼルエル「ガヴリール……」
聖ガヴ「お姉ちゃん……」
パシャパシャパシャパシャ
駄ガヴ「なに連写してんだこのシスコン」
聖ガヴ「ふえぇ……」
ゼルエル「すまんつい」
駄ガヴ「しっかし何で私は2人になったんだろうな」
聖ガヴ「心当たりはないですけど……」
ゼルエル「そんなのなんでもいいじゃないか。早くナイトプール行くぞ」
聖・駄ガヴ「「まさか姉さん(お姉ちゃん)……」」
ゼルエル「ああ、私がやった。この術は時間制限があるのでな、早くテンスタ映えする写真を撮らないと元に戻ってしまう」
駄ガヴ「自分の都合で人に迷惑かけるとかホントに天使か……?」
聖ガヴ「流石の私も堪忍袋の尾が切れそうです」
ゼルエル「待て待て、そう怒るな私の可愛い天使たち」
聖ガヴ「ふんだ、もうお姉ちゃんのことなんて知りません!!」
ゼルエル「これは……昔のガヴリールのマジおこじゃないか!拗ねたところも可愛いかったな……」パシャパシャ
聖ガヴ「…………………………ぐすっ」
駄ガヴ「私涙目になってるんですが……」
ゼルエル「ちょっとやり過ぎたか……」
駄ガヴ「今更罪悪感感じてもな……ほら、こっちおいで私」
聖ガヴ「ふえええん……私の自慢のお姉ちゃんがっ……どうしてこんなことにぃ……えぐっ」
駄ガヴ「よしよし……うちの家系は駄天する遺伝子でもあるんじゃない?」
聖ガヴ「まさかハニエルも……?うわあああん!!」
駄ガヴ「あわわ……それは私もショックだけど……つーかさっきから写真撮ってるそこ」
ゼルエル「なんだ?」パシャッ
駄ガヴ「…………あっ犬」
ゼルエル「ッ!!!!!!!????!ど、どどどどどどこ!?どこにいるの!!」
駄ガヴ「すきありッ!!」バッ
ゼルエル「ああっ!!私のスマホ!!」
駄ガヴ「こんなものっ!!ふんっ!!」バキッ
ゼルエル「あばばばばば……」
駄ガヴ「少しは妹の悲しみを思い知ったかお姉ちゃん」
ゼルエル「ふえええん……」
駄ガヴ「お前も泣くのかよ」
ゼルエル「なんでこんなことするのお!?私は妹の写真を撮りたいだけなのにぃ……」ポロポロ
聖ガヴ「それなら最初からそう言えば良いじゃないですか……」
ゼルエル「ひっく……ぐすっ……」
駄ガヴ「マジ泣きめんどくさ……」
聖ガヴ「こちらまで罪悪感が……」
ゼルエル「犬で騙すなんてひどぃよぉ……ぐすん」
駄ガヴ「はぁ……取り敢えず泣き止んでよ姉さん」ナデナデ
ゼルエル「ふぇ……ガヴリールぅ〜……」ギュッ
駄ガヴ「わっ!?」
聖ガヴ「きゃっ!?」
ゼルエル「ガヴリールは優しい子だな……」スリスリ
こういうので「ちょっ」ってよく使うけどなんでなん?
駄ガヴ「ああもう……」
聖ガヴ「困ったお姉ちゃんですね……」
ゼルエル「ぐぅ……zzz」
駄ガヴ「寝たか……ん?」
聖ガヴ「か、体が引き寄せられ……」
ガヴ「………戻った、か」うとうと
ガヴ「なんだか私も疲れたな……」
ガヴ「おやすみ、ゼルお姉ちゃん……zzz」
おしまい