信じるか信じないかあなた次第ですとかいうクッソ苛つくワード
実話系怪談て、大ぼらと分かっていてもそれなりに楽しめるのに、全く同じ内容の
創作怪談だと「ざけんじゃねーよ」となるだろうと思えるのはなぜか
あれはまだ学生時代のころ
俺は毎日早朝5時に近くの無人の神社に参拝する習慣があったんだ。
理由は体力作り
そこは神社まで道のりが緩やかな坂道でな登りは走ってくだりはゆっくり帰るのが俺のトレーニングメニャーだったんだ
まあ行き15分帰りも15分
終わったら朝飯食うみたいな生活だった
冬場だと5時なんて真っ暗だろ?
そこは石段もないしさ
真っ暗でもその習慣を続けることにしてた
わざわざヘッドライトまで買ってね
でも俺はそのとき勘違いしてたんだ
同じ真っ暗でも早朝と深夜で神社は顔を変えることにな
ある日の夏休み
俺は深夜に目が覚めてしまった
その日はたっぷり昼寝したからな
そんで俺はつい深夜の1時なのにトレーニングを開始してしまったんだ
習慣ってのは恐ろしいよな
その日は満月だった
ヘッドライトなしでも十分足元が見えたんだ
そしていつものように走って神社までたどり着くと
女の喘ぎ声が聞こえてきた
本当に本番真っ最中みたいな激しいやつだった
こりゃカップルがやってるなと思い俺は踵(きびす)を返すことにしたんだ
ところが
ヤンキー風の男が俺を通せんぼしてきたんだ
男は急に現れ俺が下山するのを阻止してきた
ヤンキー「何してんの?」
俺「え?トレーニングだけど?」
ヤンキー「ふーんなんか見た?」
俺「なにも?ほら、聞こえるだろ?神社で誰かやってるから帰るわ」
ヤンキー「そう、じゃあな」
そして俺は下山した
おわり