0001仮面ウニダー ★
2024/04/06(土) 14:02:38.08ID:n4sdLq8u■“忘れられた戦争”になった「後期日中戦争」
■大きな動きが少なく“ダラダラ”している
■「首都・南京」を落とせば終わると思っていたが…
■中国軍が驚いた「日本軍の意味不明な行動」
ーここまで中略ー
そもそも日本軍は、個々の戦闘に対する戦術はありますが、戦略はない。ゲリラが出たから毒ガスや細菌を撒く、
八路軍の根拠地に対する三光作戦(殺し尽くし・焼き尽くし・奪い尽くす)のような行動をやってみる……と、
対症療法的にはいろいろやるのですが、眼の前の課題にモグラ叩きのように向き合っていただけです。
そうなると、最終的には戦略を持っているほうが、「敵を撤退させる」という形で勝つことになります。
■「交渉は円満だ」と喜んでいたが…
ー中略ー
■中国共産党があるのは「日本の侵略のおかげ」
――その閻錫山の軍も、戦後には勢力を拡大した中国共産党勢力に敗北します。
結局、日中戦争とは何だったのかと思えてきますね。わざわざ中国共産党を育ててあげた戦争という印象しかありません。
そもそも、日中戦争が起きなければ、国民党の討伐を受けて中国共産党はつぶれていた可能性がありますから。毛沢東も後年、
日本社会党の訪中団に「日本の侵略のおかげだ」とまで言っていますよね。
――華北の日本軍は、場当たり的なゲリラ掃討で村を荒らしていたのですが、そうするとゲリラ以外の一般人の
対日感情は悪化します。いっぽう、蒋介石の国民党軍は日本軍を足止めするために黄河を決壊させたりと、
国を守っても民は守らない。これでは民衆は共産党に行くしかありません。
もともと、共産党の当初の悩みは農民たちが抗日戦争に加わらないことだったんです。
彼らは自分たちを迫害する地主に対する闘争はできても、本来は日本に関心はなかった。
ただ、実際に日本軍が攻めてきて住民を強制移住させたり、自分たちの村を燃やしてゲリラが使えないようにしたりして、
農民たちは日本が敵だと気づいてしまったわけです。
――一般住民の目線から見れば、日本軍は明確に「悪」ですからね。食料も徴発するし、女性にも乱暴するし。
オウンゴールですよ。そこで共産党は農地の税を軽減したりして農民たちの信頼を得る。報復感情を持った農民も、
民兵として八路軍に加わる。しみじみ、日本側はもうすこし考えて、やめておけなかったのかと感じますね。
ただ、戦争はいちど始まってしまうと止まらないということでしょう。いまのウクライナやガザの状況もまさにそうで。
■蒋介石とゼレンスキーの共通点
ー中略ー
■大阪万博にも共通する“日本社会の危うさ”
――日中戦争の教訓がもうひとつあるとすれば、戦略目的が曖昧なまま巨大事業に税金を注ぎ込み、
微妙な結果を生んでしまうという構図の危うさではないでしょうか。
そうですね。戦術はあるけれど戦略はない。そして、失敗しても撤回できない。その理由は、
撤回すると誰かが責任を取らなくてはならないからです。
日中戦争の場合、究極の責任者は昭和天皇なのですが、天皇に責任を取らせるわけにはいかない。かといって軍の官僚たちも、
誰も責任をかぶりたくない。なので振り上げた拳は下ろせない。いまの大阪万博(来年開催予定、
工事の遅れや予算の拡大など問題の泥沼化が指摘されている)とも通じるものは感じますね。
――万博を控えて読みたい本、『後期日中戦争 華北戦線』ですね。
日中戦争当時から変わらない部分はありますよね。もっとも、「変わらない」で終わらずに、
日本全体がグランドデザインを掲げられるようになってほしいのですが。明治時代には「近代国家になる」
という大きな目標があったから、それに向かって邁進できたのですが、その次の目標は、たぶん描けなかったんです。
ー後略ー
広中 一成 安田 峰俊
全文はソースから
PRESIDENT online 4/4(木) 7:17配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/340a08ff391bbd926db54bb748cddba0433e7bb8