日本維新の会が、東京電力福島第1原発の処理水放出をめぐり、「風評被害解消」に乗り出す。
中国は処理水を「核汚染水」と呼び、理不尽な抗議や日本産水産物の禁輸を始めた。
維新はこの件では、政府与党と足並みをそろえて、科学的根拠をもとに暴論・暴挙と対峙(たいじ)していく。
処理水を「汚染水」と発信する一部左派政党や政治家との対決姿勢も鮮明にした。
「われわれも堂々と処理水放出については応援をしていく」
維新の馬場伸幸代表は30日の党会合でこう語った。独自の風評被害対策として、東北の食材を使ったイベントの検討を指示した。
IAEA(国際原子力機関)や、WHO(世界保健機関)は日本の放出計画を評価しているが、
中国は「核汚染水」と批判している。日本でも共産党や社民党は「汚染水」「毒」などと表現。
立憲民主党の泉健太代表は「処理水」が党の公式見解というが、一部の所属議員は「汚染水」と発信している。
維新の藤田文武幹事長は党会合後、「民間の方が(汚染水と)言う分には自由だが、責任ある政治にかかわる、
特に議員については非科学的な、フェアじゃない態度で不安をあおるようなことがあってはならない」
「(一部左派政党や政治家が)政治的に足を引っ張ってやろうみたいな思惑の中でやっているのだとしたら、こんな情けないことはない。
次の衆院選では『無責任な勢力』に権力を持たせない。維新が新しい政治構図を作るために頑張りたい」と語った。
維新の姿勢をどうみるか。
ジャーナリストの石井孝明氏は「維新幹部の発信を聞き、真っ当な野党として政府与党と連携する姿勢は、非常に評価できる。
一部の左派野党や政治家が、処理水を『政争の具』にして、中国や韓国の左派野党と同様の主張をしていることは理解に苦しむ。
左派野党の低迷を見ても、国民も古い体質を理解しているのではないか」と語った。
夕刊フジ 2023.8/31 15:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20230831-FPRL7KMGBNK33KKSO5M2CQR5AU/