8月15日―。日本にとっては「終戦の日」であり、韓国にとっては「日本の朝鮮半島統治が終わった日」であり「光復節」と言う。
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の光復節記念演説は、自らの「反北・反共」の理念を鮮明にして、
韓国内に巣食う北朝鮮への盲従勢力との闘いを改めて宣言する内容だった。
在日米軍基地が韓国の安全保障にとって決定的に重要であることも強調した。
この流れからすると、18日の日米韓首脳会談では、北朝鮮をにらんだ軍事協力の分野で思いがけない進展があるかもしれない。
日本のマスコミ報道は、いつまでたっても日本中心主義≠ゥら抜け出せない。
尹大統領の演説についても「日本に関して何と言ったか」にしか関心を示さない。だから、「日本を批判せず」が見出しに立つ。
が、それは3月の日韓首脳会談の延長線上にある「当然のこと」に過ぎない。
演説全文を読めば―
@戦後の韓国は自由陣営の一員として、国を発展させてきた。その路線を発展させなければならない。
Aところが、国内を見れば、自由体制の寛容さに悪乗りした共産主義への盲従勢力が悪辣(あくらつ)な工作を続けている。
その勢力と戦わなければならない。
B北朝鮮の軍事から韓国を守るには、日米韓の軍事協力が極めて重要だ。日本はいまやパートナーであり、
さまざまな面で協力しなければならない。
―という組み立てだ。
尹政権が強固な右派≠フ立場を鮮明にしつつあることは、7月5日発行の本連載でも採り上げたが、
光復節演説は激烈だった。
「共産全体主義勢力は常に民主主義運動家、人権運動家、進歩主義行動家を装い、
虚偽の扇動と卑劣な工作を繰り返してきました。私たちは決してこのような共産全体主義勢力、
その盲従勢力、追従勢力に騙されたり、屈服してはなりません」
日本の骨のある政治家にも、こう語ってほしい気がする。
それはともかく、韓国の歴代政権がそうであったように、尹政権も固定支持基盤をガッチリと固めて、
反体制派と闘う体制を整えつつあるのだ。
世界スカウトジャンボリーの大失態の責任者―前大統領、前・現全羅北道知事(いずれも共に民主党所属)の配下勢力は、
韓国の与党勢力からすれば、尹大統領が光復節演説で指弾した勢力と重複する。
野党陣営は「ジャンボリーの失態は尹政権にもある」と強弁しているが、
ジャンボリーの実務を取り仕切ってきたのが全羅北道知事であることは明白だ。
全羅北道の公務員5人が「ジャンボリー成功国の視察」を名目にスイスとイタリアに1週間出張した。
ところが、両国ともジャンボリーを開催したことがなかった。こんな韓国らしい話≠ェ次から次へと明るみに出ている。
政権与党は嵩(かさ)にかかって責め立てるだろう。
例年、光復節が近づくと、韓国のマスコミは「日帝は、こんな悪いこともしていた」といったこじつけ記事≠次々と掲載した。
が、今年はジャンボリー関連記事でいっぱいだったためか、反日こじつけ記事が目に留まらなかった。
光復節の前日は、文在寅(ムン・ジェイン)政権が定めた「慰安婦記念日」だ。
日本大使館前で大集会が恒例だったが、今年は室内での小規模な集会で終わった。
尹政権のかじ取りにより、底流が静かに変わりつつあるようだ。
15日午前、尹大統領の父親(延世大名誉教授)が死去した。お悔やみを申し上げたい。(室谷克実)
夕刊フジ 2023.8/17 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20230817-FTUVP242JZPUFA3WJCKFDBIIFU/
※関連スレ
【尹大統領】日本は「価値共有し共同利益追求するパートナー」 解放記念日演説 [8/15] [仮面ウニダー★]
http://2chb.net/r/news4plus/1692068945/