韓国政府が来年2〜3月から新型コロナウイルスワクチン接種を始め、7−9月期中に国民の60〜70%に対する接種を終えて「集団免疫」を形成すると明らかにした。だが政府が購入契約を結んだか購入予定のワクチンの半分以上の2450万人分がすべて入ってくるには来年7−9月期を超えると確認された。次の冬がくる前に集団免疫を形成するのに難航が予想される。
鄭銀敬(チョン・ウンギョン)中央防疫対策本部長は28日の会見で、「24日に発表した通り、政府は合計4600万人分(8600万回分)のワクチン購入を決めた。このうち3600万人分は購入契約締結を完了し、1000万人分は契約締結が進められている。事前購入したワクチンは来年2〜3月から相次ぎ韓国に入ってくる予定だ」と明らかにした。
集団免疫の形成時期について鄭本部長は「来年7−9月期ごろまでに集団免疫を形成できる規模まで接種することを目標にワクチン確保と接種細部計画を立てている」と説明した。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領もこの日「韓国がワクチンを十分に確保できていないとか接種が遅れるという懸念が一部にある。事実ではない」と話した。ワクチン確保が遅れたとの批判に対し文大統領が直接反論したのは初めてだ。
文大統領は「政府は数カ月前から汎政府支援体系を稼動してワクチン確保に万全を期してきた。すでに十分な量を確保しており、追加確保を推進している」ともした。
鄭本部長は「購入を決めた4600万人分のワクチンは全人口5183万人の88.8%が受けられる量であり、ワクチン接種可能な18歳以上の4410万人の104.3%に当たる量。集団免疫形成に十分な量」と説明した。
韓国政府はひとまず優先接種推奨対象者のうち医療機関従事者、療養病院・施設居住高齢者など100万人から接種を始めて順次拡大していく計画だ。細部接種計画は来年1月に発表する。
だが政府目標とは違い実際に集団免疫が完成可能な時期は来年年末ごろと予想される。韓国が導入予定のワクチンはアストラゼネカが1000万人分、ヤンセンが600万人分、ファイザーが1000万人分、モデルナが1000万人分、世界保健機関(WHO)WHOを通じた共同購入方式のCOVAXファシリティが1000万人分だ。
現在COVAXファシリティで確保した分の具体的な供給日程は確定していない。ファイザーのワクチンは早ければ7−9月期に入ってきはじめるが、約束した量がすべて入ってくるには11〜12月を超える見通しだ。モデルナのワクチンは来年1月に契約書を作成する予定だ。いつ入ってくるかはわからない。
最も速く導入されるアストラゼネカのワクチンは2〜3月に導入されすぐに接種を始める計画だ。このワクチンは現在第3相試験が進行中で、まだ米国や英国などで臨時使用承認を受けられていない状態だ。ここに来年上半期に導入されるCOVAXの量の一部150万人分と4−6月期導入予定のヤンセンの600万人分をすべて足しても集団免疫に必要な量には満たない。
高麗(コリョ)大学病院感染内科のキム・ウジュ教授は「来年7−9月期中にヤンセン、ファイザー、アストラゼネカがすべて入ってくるとしても2600万人分だが、これは国民の50%程度にしかならない分量で、それさえもワクチン効果が100%と仮定した時の数値」と話した。
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