<亡命のそぶりは全くなかったという謎の事件。停滞する対北融和はさらなる逆風に>
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9月22日の国連総会で事前録画による演説を行い、休戦状態にある朝鮮戦争の終戦宣言を実現したいとの考えを示した。
だがその数時間前、黄海の北朝鮮付近で行方不明になった韓国海洋水産省に所属する47歳の漁業指導船乗組員が北朝鮮軍に射殺され、遺体を焼却された事実が発覚。対北融和ムードが停滞するなか、文への逆風になるのは必至だ。
韓国当局は、乗組員が北への亡命を図ったとみているが、家族や同僚らはそんなそぶりは全くなかったと言う。北朝鮮当局は乗組員を22日午後に発見し、「上部からの」指示により海上で射殺。北朝鮮がコロナの水際対策で過剰反応をしたともみられている。
「裁判もせずにその場で殺すことなど許されない」と、与党「共に民主党」の重鎮、宋永吉(ソン・ヨンギル)は糾弾。韓国政府は25日、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長から異例の謝罪を受けたと発表したが、文への批判が高まっている。
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