【ワシントン、北京時事】トランプ米大統領は22日午前(日本時間同日夜)、国連総会の一般討論演説で、新型コロナウイルスの感染拡大について「国連は中国に責任を取らせなければならない」と強調した。トランプ氏の国連演説は4回目。新型コロナの影響で各国首脳らは出席せず、事前に収録したビデオ映像が総会議場で放映された。
1週間で過去最多の200万人 世界の新規感染者―WHO
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新型コロナ感染への対応の遅れで批判を浴びるトランプ氏は、「中国と世界保健機関(WHO)は人から人への感染の証拠はないと誤って宣言した」と指摘。中国の初動対応を批判し、責任転嫁を図った形だ。
また「中国は廃棄物の海洋投棄や他国の領海で魚の乱獲を行っている」と述べ、環境問題でも中国批判を展開した。米国民の対中感情が著しく悪化していることも踏まえ、「中国たたき」を11月の大統領選での再選戦略の中心に位置付けている。
トランプ氏の後に中国の習近平国家主席もビデオ演説を行い、「(新型コロナの)政治化に反対しなければならない」と述べ、責任追及の動きにくぎを刺した。さらに「多国間主義の道を断固歩まなければならない」と訴え、「米国第一」を掲げるトランプ政権を暗に批判。米中の応酬となった。
時事ドットコム 2020年09月23日00時45分
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