(台北中央社)最大野党・国民党は8日、中国が主催する両岸(台湾と中国)交流イベント「海峡フォーラム」に代表団を派遣する方針を明らかにした。党重鎮の王金平(おうきんぺい)元立法院長(国会議長)が団長を務める。同党は報道資料で「両岸の公式の対話ルートが断たれている以上、国民党は重要な責任を果たさなければならない」と説明し、イベントで台湾のために声を上げるとした。
フォーラムは福建省アモイ市で19日から始まる。同党によれば、現地の台湾企業の視察や台湾の教師、学生らとの交流も予定しており、21日に台湾に戻る見通し。
一部メディアでは、王氏が中国の国政助言機関、人民政治協商会議(政協)の汪洋(おうよう)政協主席と会談する可能性があると報じられた。台湾で対中政策を担当する大陸委員会の邱垂正報道官は3日、個人や団体、政党の「台湾への一国二制度の適用」などに関わる活動へのいかなる形式の参加も禁止するとし、両岸間の交流のあり方を定めた「両岸人民関係条例」などに違反することがあれば法にのっとって対処するとの姿勢を示した。
同党は6日の党大会で、対中方針について「一つの中国」を前提とした「92年コンセンサス」の維持を表明。8日、同イベントへの代表団の派遣を正式に発表した。
王氏らの訪中について、蘇貞昌(そていしょう)行政院長(首相)は8日、どの政党や組織も国家の法令を順守する必要があるとの考えを示した。
(陳俊華、王承中/編集:楊千慧)
中央社フォーカス台湾 2020/09/08 14:25
http://japan.cna.com.tw/news/achi/202009080003.aspx
王金平氏