中国の研究チームは、新型コロナウイルスの陽性反応が出ても症状がない「無症状」の感染者から濃厚接触者にウイルスが感染する確率は、症状がある感染者と大きな差はないという調査結果を発表しました。中国政府は、「無症状」の感染者は、統計には加えていないだけに、国民からの懸念が強まりそうです。
これは、中国・浙江省の寧波にある疾病対策センターの研究チームが、中国の医学雑誌で発表したものです。
それによりますと、研究チームは、新型コロナウイルスの陽性反応が出た感染者のうち症状がある157人と、症状がない「無症状」の30人について、それぞれの濃厚接触者合わせて2147人を追跡し、ウイルスに感染しているかどうか調査しました。
その結果、症状がある人から濃厚接触者に感染する確率が6.3%だったのに対し、「無症状」の人からの確率は4.11%となり、「統計学上、大きな差はなかった」としています。
中国政府は、「無症状」の感染者については、2週間隔離して経過観察の対象とするものの、ほかの人に感染させる確率は比較的低く公表する必要がないとして、感染者の統計には加えていないだけに、国民からの懸念が強まりそうです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20200330/k10012357581000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_009
NHKニュース 2020年3月30日 15時34分