日本から韓国向けの、先月・去年12月のビールの輸出額は、前の年の同じ月に比べて97%の大幅な落ち込みとなりました。日韓関係の悪化を背景にした日本製品の不買運動の影響が続いているものとみられます。
ビールの輸出額は大幅な減少
財務省が発表した先月・去年12月の貿易統計によりますと、日本から韓国へのビールの輸出額は1002万円で、4億9215万円だった前の年の同じ月に比べると97%の大幅な減少となりました。
また、去年1年間のビールの輸出額は40億374万円で、おととしより49%減少しました。
韓国は日本のビールの主な輸出先で、おととしの国別の輸出実績ではトップでしたが、大幅な減少は日韓関係の悪化を背景にした日本製品の不買運動の影響だとみられます。
このほか、韓国向けの食品や飲料の先月の輸出額は前の年の同じ月と比べると、清酒が86%の減少、インスタントラーメンが89%の減少、しょうゆも20%の減少と、依然として落ち込みが続いています。
フッ化水素の輸出は急増
貿易統計によりますと、政府が去年7月以降、韓国への輸出管理を厳しくした半導体などの原材料3品目のうち「フッ化水素」の先月・去年12月の輸出量は793トンで、前の月の838倍に急増しました。韓国向けの「フッ化水素」の輸出は去年8月にゼロになり、その後も1トン未満が続いていましたが、急増したのは政府が輸出許可の手続きを進めたことが背景にあると見られます。
韓国向けの「フッ化水素」を輸出額で見ると先月は1億5042万円で、前の月の3.2倍に増えていますが、輸出管理が厳格化されていなかった前の年の同じ月と比べると74%の減少となっています。一方、3品目のうち、「レジスト」と「フッ化ポリイミド」については複数の品目に分かれて集計されているため、貿易統計で把握できないということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200130/k10012265091000.html
2020年1月30日 13時26分