横領と性的暴行疑惑で韓国サッカー協会(KFA)から永久除名の懲戒を受けた韓国高校サッカー連盟チョン・ジョンソン前会長の再審請求を、大韓体育会が棄却した。
大韓体育会は11月12日、ソウルのオリンピック文化センターで第37回スポーツ公正委員会を開き、チョン前会長が要請した再審内容を審議した結果、棄却を決定した。
公正委員会ではこの日、韓国サッカー協会関係者と被害者側の弁護人が先に釈明の機会を持ち、その後、チョン前会長が30分間、自分の立場を表明した。チョン前会長は公正委員会に出席直後、取材陣に「ありのままを話した」と明らかにした。
チョン前会長は彦南(オンナム)高校のサッカー部監督時代、父兄から各種名目で数千万ウォン(数百万円)を受け取って横領した疑いで、5月から警察の捜査を受けてきた。
さらに8月には、保護者への性的暴行疑惑まで浮上し、チョン前会長をめぐる議論は一向に収まらなかった。
韓国サッカー協会は、去る8月に2度の公正委員会を通じて、チョン前会長へ職務停止に続き、永久除名の重い懲戒を下した。
KFA公正委員会は、チョン前会長の懲戒事由として性暴行関連規定違反を挙げた。チョン前会長側はKFA公正委員会の懲戒決定直後、「マスコミに報道された横領と性的暴行疑惑はまったく事実無根だ」と主張した。
そしてKFA公正委員会の決定に不服を唱え、上級団体である大韓体育会に再審を要請した。
9月には警察がチョン前会長の業務上横領、不正請託と金品などの授受の禁止に関する法律違反、強制わいせつなどの疑いで拘束令状を申請。しかしソウル中央地方裁判所が棄却している。
チョン前会長の再審請求を棄却した大韓体育会の公正委員会では同日、同性選手へのセクハラで韓国氷上競技連盟から1年間の資格停止処分を受けたイム・ヒョジュンに対する再審も棄却した。
イム・ヒョジュンは2020年8月7日まで懲戒が発効されるため、2020年4月に予定された国家代表選抜戦に出場できなくなった。そのため実質的に2シーズンの間、韓国代表として選手生活を送ることができなくなった。
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スポーツソウル 2019年11月13日
韓国高校サッカー連盟チョン・ジョンソン前会長