統一部の李相旻(イ・サンミン)報道官によると、北朝鮮は通知文で「金剛山地区に国際観光文化地区を新たに建設する」とし、「合意した日に金剛山地区に入り、当局と民間企業が設置した施設を撤去することを求める」と要請した。また実務的な問題は文書交換の形で協議することを提案した。
通知分は北朝鮮・開城にある南北共同連絡事務所を通じて送付された。
北朝鮮側が文書交換により協議するよう提案したのは、施設の撤去を前提とした韓国側関係者の訪朝の日程や人数などに関する協議であり、韓国側当局者や民間企業の関係者が北朝鮮側当局者と会合する場は設けられるとみられる。
李報道官は「金剛山観光と関連してはひとまず当局間の会合が必要だ」と述べた。
北朝鮮の通知に対し、韓国政府は現代峨山などの主な事業者や関係機関などと協議した上で、近日中に回答を送るとみられる。李報道官は「政府や関連する事業者と緊密に協議し、対応策を用意している」とし、「対応方針がまとまれば、今後の措置について説明する機会があると思う」と述べた。
北朝鮮メディアは23日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が南東部の金剛山観光地区を視察し、「南(韓国)側施設を南側の関係部門と合意してすべて取り除くように」と指示したと報じた。
韓国政府は北側の通知文に対し、国民の財産権保護を最優先にして対応する方針だ。ただ、撤去に関する協議を機に北側と何らかの形で接触すれば、金剛山観光の発展的な再開や活性化について意見交換を試みる可能性もある。
李報道官は「変化した環境を十分に検討し、金剛山観光の創意的な解決策を講じる」との立場を明らかにした。また「金剛山観光事業の意味を考慮し、条件や環境を十分に検討していく」として、「条件とは国際情勢や南北協議など諸般の条件や環境、国内的な理解の形成など」と説明した。
韓国政府がこのような立場を明らかにしたことで、金剛山観光と関連した国際社会による対北朝鮮制裁を迂回(うかい)する方策を以前よりも積極的に模索するとの見方がある。
南北協力の象徴の一つである金剛山観光事業は2008年7月に韓国人観光客が北朝鮮兵に射殺される事件が起きて中断した。
https://m-jp.yna.co.kr/view/AJP20191025003400882?section=nk/index
聯合ニュース 2019.10.25 18:12
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記者会見を行う統一部の李報道官=25日、ソウル(聯合ニュース)
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