https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180402/k10011387821000.html
中国 米の豚肉などに高関税発動 鉄鋼など輸入制限に対抗
4月2日 4時31分
アメリカのトランプ政権が、中国の過剰生産などを念頭に鉄鋼製品などへの異例の輸入制限措置を発動したことに対して、中国はアメリカから輸入される豚肉など128品目を対象に高い関税を課す対抗措置を2日付けで発動すると発表しました。
アメリカのトランプ政権は先月23日、中国の過剰生産を念頭に、鉄鋼製品に25%、アルミニウムに10%の関税を課す異例の輸入制限措置を発動しました。
これに対して中国の財政省は、アメリカから輸入する豚肉などに高い関税を課す対抗措置を2日付けで発動すると発表しました。
課税の対象となるのは128品目で、果物やステンレス製のパイプなど120品目には15%、豚肉など8品目には25%の関税を課すとしています。
対象品目の去年の輸入額は30億ドル(日本円で3100億円余り)となります。
今回の決定について中国側は「WTO=世界貿易機関のルールにのっとったものであり、自国の利益を守るための正当な措置だ」としています。
一方、アメリカが知的財産の侵害を理由に、通商法301条に基づき中国からの幅広い輸入品に高い関税を課す制裁措置の発動を決めたことについて、中国側はこれまで強い反発を示す一方、「協議の窓は開かれている」などとして、貿易摩擦の一層の激化を回避するための交渉に期待感も示しています。