ベトナムのダナンに到着しAPECビジネス諮問委員会に出席
「自由貿易通じた経済統合というAPEC精神を強化すべき」
1泊2日のインドネシアへの国賓訪問を終えた文在寅大統領とキム・ジョンスク女史が、APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議に出席するため10日午後、ベトナムのダナン国際空港に到着し専用機から降りている=ダナン/聯合ニュース
APEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議に出席するために10日午後、ベトナムのダナンに到着した文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「自由貿易を通じた域内経済統合というAPEC精神を一層強化しなければならない。アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)の建設を早急に成し遂げるべきだ」と述べた。
文大統領は同日、ダナンで開かれたAPECビジネス諮問委員会(ABAC)に出席し、「これまで30年間、目覚ましい成長を遂げたAPECはアジア太平洋地域の経済協力の求心点になっており、域内貿易規模は毎年7%以上増加した」と明らかにした。さらに、「この半世紀もの間、韓国が世界10位圏の経済力を備えた国に成長できたのも、自由貿易の力に大きく助けられたため」としたうえで、「韓国政府も2016年(APEC)首脳会議で採択された『アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)に関するリマ宣言』を誠実に履行する」と約束した。
アジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)は、中国の習近平国家主席が積極的に進めている自由貿易構想で、世界自由貿易協定に批判的なドナルド・トランプ米大統領が事実上座礁させた環太平洋経済パートナーシップ協定(TPP)に代わるものとして注目されている。世界経済を牛耳る米国と中国がアジア太平洋地域で経済主導権をめぐって繰り広げる勢力争いの側面もある。
文大統領は同日、経済統合と自由貿易過程で被害を受ける分野を最小化すべきとし、「自由貿易の恩恵は公平に分け与えられなければならない。自由貿易で発生する失業労働者のための職業教育と再就職支援活動も強化すべきだ」と述べた。さらに、韓国政府の「人間中心の経済」の主な概念を説明し、「さらに重要なのは、成長の方法と方向だ。経済成長の恩恵を全国民が共に享受できるようにするのは、韓国だけでなく、世界が共に歩んでいくべき道であると信じている」と付け加えた。
ダナン/キム・ボヒョプ記者
2017.11.11 09:05 ハンギョレ新聞
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/28946.html