文在寅(ムン・ジェイン)政府が800万ドル(約91億ウォン)相当の北朝鮮に対する人道支援を決定し、支援の時期を検討している中、国際社会の北朝鮮への人道支援の金額が急減していることが分かった。
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が核暴走を続けたことで、国際社会の人道支援を主導してきた米国をはじめ先進国が平壌(ピョンヤン)への財布のひもを締めており、今の傾向で行けば北朝鮮が今年設定した人道支援目標額の30%にも満たない見通しだ。
東亜(トンア)日報が23日、世界各国の人道支援金の内容を示した国連人道問題調整事務所(OCHA)「ファイナンシャル・トラッキング・サービス」(fts.unocha.org)を分析した結果、北朝鮮が今年、世界各国に要請した人道支援金は1億1350万ドル(約1283億ウォン)だが、同日現在までに集まったのは3390万ドル(約383億ウォン)にすぎない。達成率は29.9%だ。
今年各国に要請された人道支援金に対する平均支援率が47.4%であることを見ると、国際社会がそれだけ北朝鮮への支援に冷淡になっていることがうかがえる。
特に、今年、世界の人道支援のために32億7620万ドル(約3兆7046億ウォン)を拠出した米国は、北朝鮮に全支援額の0.03%である100万ドル(約11億3000万ウォン)しか支援していない。
欧州連合(EU)は、同日現在までに北朝鮮への支援はない。EUは16日、理事会を開き、北朝鮮への投資の禁止、原油および石油製品の北朝鮮への輸出の全面禁止など強硬措置を決定した。国際社会の北朝鮮への圧力が最高潮に達した状況で、北朝鮮の主要財源の一つが崩れつつある。
金正恩政権1年目の2012年には、変化を期待して1億390万ドルの支援が行われた。しかし、金委員長が核開発を放棄しないため、北朝鮮への人道支援は2015年に2340万ドル、2016年には3790万ドルにとどまり、今年は増加率がマイナスに転じる見通しだ。
しかし、文在寅政権が年内に800万ドルの人道支援を決定すれば状況は変わる。北朝鮮が少なくとも4190万ドルの支援を受けることになり、この3年間で最も多くの人道支援を得ることになる。目標達成値も36.9%になる。
ファン・インチャン記者
http://japanese.donga.com/List/3/all/27/1104161/1