国連総会でトランプ米大統領が、核開発を続ける北朝鮮の金正恩委員長を「ロケットマン」と呼び「自殺行為の任務を進めている」と糾弾。
北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相がトランプ氏を「こけおどしや詐欺などの手段を選ばない老いたばくち打ち」と罵倒するなど、舌戦≠ェ激化している
◆日本では両者の攻防を「まるで子どもの口げんかのようだ」と批判する声も聞かれる。
しかし、お上品な言葉で何事も丸く収めようとする日本流のやり方が「大人」と言えるのかも疑問だ
◆日本は武力で他国を威嚇することを憲法で禁止したが、世界はいまだに力こそ正義という状況が続いている。
国際社会は国益と国益のぶつかり合いであり、激しい言葉の応酬もまた戦略の一つ。米国も北朝鮮も、そのことはよく理解した上で発言している
◆日本も戦国時代史をひもとけば、驚き呆れるほどの裏切りや詐術の連続だ。弱肉強食の時代を生き抜くしたたかさこそ、かつての日本人の身上だったことが分かる
◆強い言葉は強いインパクトを与え、当事者たちを行動に駆り立てる。言葉づかいが激しいことを「失言」のように受け止める現在の風潮は、かえって日本の幼さを際立たせているのではないか。弱々しい言葉が世界を動かしたという話は聞かない。
24日 9月 2017 八重山日報
https://www.yaeyama-nippo.com/2017/09/24/%E5%9B%BD%E9%80%A3%E7%B7%8F%E4%BC%9A%E3%81%A7%E3%83%88%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%97%E7%B1%B3%E5%A4%A7%E7%B5%B1%E9%A0%98%E3%81%8C-%E6%A0%B8%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%82%92/