北朝鮮が6回目の核実験を強行したことなどを受け、メキシコ政府は7日、北朝鮮のキム・ヒョンギル駐メキシコ大使を「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」に指名し、72時間以内に国外退去するよう命じた。北朝鮮による核・ミサイル開発に対し、「外交的手段で断固とした拒否を表明する」としている。
メキシコ外務省は声明で「北朝鮮はここ数カ月、国際法や国連安全保障理事会決議に対する明らかな違反を重ねてきた」と批判。「国際的な平和と安全を脅かす深刻な危機であり、日本や韓国など重要な同盟国を含む地域にとって脅威となっている」と非難した。
国外退去命令に踏み切った背景としてメキシコ外務省は、核実験や弾道ミサイル発射を巡る北朝鮮関係者に対する制裁を、国連安保理が過去に決議していると指摘。「決議の履行は、メキシコを含む全ての加盟国に義務づけられている」と説明している。
メキシコは、今年成立した核兵器禁止条約の主要推進国の一つ。中南米各国が加盟する核兵器禁止条約の成立も1960年代に主導した。(田村剛)
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2017年9月8日10時30分