ロシアが第2次大戦の事実上の対日戦勝記念日とする2日、サハリン州などロシア極東で記念行事があった。北方領土の択捉島や国後島でも、軍人らによるパレードや島民の集会が行われた。
択捉島の中心集落、紗那(ロシア名クリーリスク)では島民ら約500人が集まり行進。年金生活者のイーゴリ・チジョフさん(61)は「戦死者を忘れないために、今日の記念日は重要だ」と話した。国後島でも、記念碑への献花や軍人パレードがあった。
ロシアは2010年に、2日を「第2次大戦終結の日」と法制化した。北方領土などへのソ連軍侵攻を「軍国主義日本からの解放」と位置づけている。(共同)
http://www.sankei.com/world/news/170902/wor1709020016-n1.html
“第2次世界大戦の終結した日” サハリンで軍事パレード
ロシアが第2次世界大戦の終結した日と定める9月2日、極東のサハリンでは軍事パレードが行われ、北方領土を含む島々は大戦の結果領土になったとするロシア側の立場を改めて強調しました。
ロシア政府は日本が1945年に降伏文書に署名した9月2日を「第2次世界大戦終結の日」と定めていて、毎年、日本との戦いの最前線となった極東地域の都市などで記念式典を開いています。
このうち、サハリンの中心都市ユジノサハリンスクで2日に開かれた式典には、退役軍人や市民などおよそ3500人が参加しました。式典の中でサハリン州のコジェミャコ知事は「この記念の日にサハリン南部とクリル諸島を解放した」とあいさつし、北方領土を含む島々は大戦の結果ロシアの領土になったとするロシア側の立場を改めて強調しました。
このあと軍事パレードが行われ、およそ500人のロシア軍の兵士が隊列を組んで行進したほか、軍の装甲車や機関砲などが広場を走行しました。去年は、2日に日ロ首脳会談が予定されていたことへの配慮もあり、軍事パレードは行われませんでしたが、ことしは各地で軍事パレードが行われ、北方領土の国後島でも行われたということです。
プーチン政権としては、来年3月の大統領選挙を前にこうした機会を利用してロシアへの愛国心に訴えることにより、政権の支持基盤をさらに固めたい思惑もあるものと見られます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170902/k10011123621000.html
2日、北方領土・択捉島の中心集落、紗那(ロシア名クリーリスク)で行われた軍人らのパレード(島民提供・共同)
2日、北方領土・択捉島の中心集落、紗那(ロシア名クリーリスク)で行われた式典に参加する島民ら(島民提供・共同)