「森友学園」や「加計(かけ)学園」の問題ばかりが派手に報じられた影響で支持率急落ということはあったものの、まだ自民党内の態勢は強固じゃないかという印象があるよ。
面白かったのは、河野太郎さんが外務大臣になったことだ。元官房長官で慰安婦問題に関して「河野談話」を発表して負の遺産を残してしまった河野洋平さんの息子さんである彼が、韓国や中国との外交の最前線に立つんだからね。
河野さんに要請したこともえらいけど、「踏み絵のようだ」とご本人も言っていたように、大臣の椅子に座る決断は勇気がいることだよ。彼が外務省職員に「河野洋平と河野太郎は人間性も考え方も違う」と宣言したというのも、しっかりと評価してあげたいね。
自民党は派閥の連合体で、例えるなら州の連合体である米国のようなものだ。今回の人事も各派閥に気を使いながらのものだったのだろう。来年の総裁選に向けて「ポスト安倍」をめぐる動きが今後どうなっていくのかは、大きな注目ポイントだね。
もう一つ気になるのは小池百合子東京都知事の動向だろう。側近だった若狭勝さんが新党結成に向けて「日本ファーストの会」を設立して、国政に進出する構えを見せている。これは「小池新党」への足がかりだと言えるだろうね。
東京都議選は都民ファーストの圧勝で自民党は大惨敗だった。ただ、実際には安倍首相と小池知事の政治的スタンスは似ている。両者ともに憲法改正にも前向きだしね。とくに安倍首相にとって憲法改正は悲願だ。
ボクとしては、改憲勢力をしっかりと維持するために手を結ぶというのは十分にあり得ることだと思うんだよね。
自民党を批判したい人たちにとっては都民ファーストの躍進はいいネタだったんだろうけど、憲法改正反対の立場から自民党叩きばかりに注力していると、大局を見誤るよ。
だって、自民党と小池新党が手を結び、かつての村山富市政権のような連立政権が誕生するかもしれないんだから。つまり、連立する代わりに小池知事を総理にする。憲法改正に向けた強力タッグ、そして初の女性総理誕生というわけだ。
まあ、自民党の各派閥にも思惑はあるだろうから、どうなるかはまだ分からないけどね。
■高須克弥(たかす・かつや) 美容外科医で医学博士。美容外科「高須クリニック」院長。愛知県出身。日本に「脂肪吸引手術」を普及させた先駆者で、「Yes、高須クリニック」のCMフレーズでもおなじみ。芸能界、財界、政界と幅広い人脈を持つ。
著書多数、最新刊は「ダーリンは71歳 高須帝国より愛をこめて」(小学館)。
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河野太郎さんには注目しているよ