【グアム=塩原永久】北朝鮮のミサイル発射計画で攻撃対象とされた米領グアムでは、ミサイル発射時の島の防衛をめぐり、米軍に加え、日本の防衛力も一助になるとの期待が思いのほか強い。
同様に北の脅威にさらされている日韓が、同盟国の危機に際して、力を貸してくれるはずだとの認識が根底にある。
北朝鮮がミサイル発射計画を明らかにして以降、グアム政府は頻繁に記者会見し、日々の対応を説明している。政府幹部が居並ぶ会見では、日本の名前が出ることも珍しくない。
「日本の友人たちは(北朝鮮の)より短距離のミサイルの射程内だ」
「仮に事態(米軍の武力行使を招く北朝鮮の挑発)が起きれば、破滅的状況はグアムだけでなく、朝鮮半島や日本にも及ぶ」
カルボ知事はこれまでの会見でこう述べ、北朝鮮のミサイル問題への対処では日韓と一体だとの認識をにじませた。
危機対応を担当する知事の国土安全保障問題顧問、チャファロス氏も「(グアム)着弾の確率は0・00001%だ」と安全をアピールする中で、その理由として「グアムを守ってくれるのは米軍はもちろん、韓国や日本もいる」と指摘し、仮にミサイルが発射された場合の米軍と同盟国の防衛能力に触れた。
観光業の男性(51)は、「隣国の韓国がミサイルに対処するのは当然として、イージス艦などの最新装備を持つ日本の力も頼りになるはずだ」と話す。
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170819/soc1708190011-n1.html
18日、米領グアムのアンダーセン空軍基地。滑走路付近に待機する機体がみえる (塩原永久撮影)