韓国の有名なネット塾で人気の美女講師二人が、SNS上で熾烈なバトルを繰り広げている。
話題となっているのは、EBS(韓国教育放送公社)という公営教育専門の放送局が運営するインターネット塾で2016年まで講師を務めたイ・ダヂ氏。
担当教科は世界史や韓国史。TVやメディアなどにも度々登場しており、容姿端麗、スタイル抜群の美女教師だ。彼女の授業スタイルはあらかじめ年表を黒板に書いておき、そこに授業内容を書き足していくようなスタイル。
歴史の流れを一目で理解でき、視覚化するのに最適な方法なので、自身の容姿に併せ授業内容でも抜群の人気を得ている。
イ氏は先月29日にインスタグラムを更新。そこで同僚講師のコ・アルム氏の授業写真を載せ、手に持っている教材資料が、自身が作ったものだとして「盗用された」と紛糾している。写真では少しわかりにくいものの、イ氏は確固たる「証拠」もつかんでいるという。
自身の作った年表では、ミッドウェイ海戦が1943年まで続いた、と誤表記してしまったのだが、コ氏が配った年表にも全く同じミスがされていたとのこと。それだけでなく、年表の枠の仕切り方まで全てがイ氏の年表と同じなのだ。
さらにイ氏は、「(このような教材の盗用は)今に始まったことではない」とした上で「2015年から約2年間もの間、私の教材は使い回されており、塾側とも長きにわたって著作権に関して協議してきたが、解決しなかった」と暴露した。
しかし、今回の暴露の目的は「相手側(コ・アルム氏)からの正式な謝罪を求めるとともに、今後、著作者名と引用元の明示を求める」とし、特に争う考えはないと強調した。
一方で同僚講師のコ・アルム氏も、美貌、授業内容ともに人気の講師だ。イ氏にいきなり盗用疑惑をかけられ、批判された彼女もまた、自身のインスタグラムを通して「某氏が指摘している教材の盗用疑惑は、事実ではない」と反論している。
また、コ氏は正式な順序を踏まず、イ氏が行ったSNSでの突発的な暴露について「名誉毀損にあたる」とし、今後の「法的対応」を予告した。
EBSが運営するネット塾は年間3000円程度の会費を払えば、大学受験の全科目について、カリスマ講師による講義の動画を、インターネットを介して、誰でも、どこからでも受講できる。
日本のNHK講座などに似ており、学生以外にも語学関係の講座など、一般の人も多く利用している。したがって、数あるネット塾の中でもユーザー数は圧倒的に多い。
今回の騒動によって、イ氏派、コ氏派に分かれたユーザーがそれぞれのコメント欄に誹謗中傷を書き込む事態にまで発展しており、両氏はインスタグラムの「非公開」設定を余儀なくされている。
◆個人的な紛争がSNSを巻き込んで拡大される時代
今回の韓国の盗用疑惑も本来ならば、弁護士を立てた上で双方やりとりをすればここまでには至らなかったのではないだろうか。ここまでくると事の真偽が重要なのではなく、周囲からの評価を争っているようにも見える。
結果的に盗用疑惑を指摘されたコ氏は誹謗中傷を受ける羽目になり、ある程度の「生徒離れ」は免れないだろう。今後も「人の教材を使って授業するパクリ講師」の風評は完全には消えないのだ。
さらに、ネットには特別な執拗さが存在する。告発した文章は長くインターネット上にとどまり、削除したとしても完全には消しきれず、定着してしまう恐れがある。
また、ネットユーザーによって面白おかしく脚色され、拡大されていく。このようなネット社会において、拡散された際の被害者側の救済処置は十分ではない。したがって、コ氏が早い段階で法的措置という強硬な姿勢を見せるのも納得だ。
告発したイ氏が「(自身の教材が)2年間にわたり使い回されている」と話している背景から、盗用問題に関していうと、コ氏との二人の問題ではなく、今後はEBSのネット塾側とイ・ダヂ氏の問題として扱っていく事例だと言える。一方で盗用問題とは別に、名誉毀損問題として告発を行うであろうコ・アルム氏。
SNSでの告発によって、問題をより複雑化してしまったイ氏。真偽はともかく、今後自身に回ってくるツケは相当大きいものとなりそうだ。
http://news.livedoor.com/article/detail/13492343/