米国務省は16日、北朝鮮が核・ミサイルの実験と挑発的な言行を中断すれば、対話を行う用意があると表明した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)氏がグアム島に対する包囲射撃の脅しから一歩後退したことについて、トランプ米大統領はツイッターで「北朝鮮の金正恩氏は非常に賢明で合理的な決定をした」と評価した。国務省はそれを受け、具体的な対話条件を示し、交渉のきっかけをつかもうとしたとみられる。
国務省のナウアート報道官は同日、海外メディアとの記者会見で、「(対話に向け)北朝鮮は核・ミサイルの実験、域内を不安定にする行為を中断する誠実な態度を見せるべきだ」と指摘し、「それが良い出発点になるだろう」と呼びかけた。北朝鮮が挑発的な行動に出なければ、「対話と交渉」というカードを積極的に検討可能だとの立場と受け止め可能だ。
ホワイトハウスの一部と米メディアからは在韓米軍撤収、中国とのビッグディール論まで飛び出している。ホワイトハウスのスティーブン・バノン首席戦略補佐官はメディアとのインタビューで、「北朝鮮に対する軍事的なアプローチはない。中国が北朝鮮の核を凍結させる見返りとして、在韓米軍を撤収するという外交的取引を検討すべきだ」と述べた。
ワシントン・ポストは同日のコラムで「北朝鮮の核問題解決に向け、(米国と北朝鮮による)平和協定締結が代案になり得る」とし、ニューヨーク・タイムズは「韓米合同軍事演習の中断が北朝鮮との交渉カードになり得る」と報じた。
これについて、トランプ政権は一線を画した。ナウアート報道官は北朝鮮の核凍結を前提とする交渉論について、「核で武装した北朝鮮の立ち位置はどこにもない」と述べた。ダンフォード統合参謀本部議長は17日、「韓米合同軍事演習の中止は交渉対象ではない」と語った。トランプ大統領は16日、ツイッターに「北朝鮮の金正恩氏は非常に賢明で合理的な決定をした」と書いた。
前日に金正恩氏がグアムに対する包囲射撃の脅迫から一歩退いたことに対し、融和的なジェスチャーを取り、対話と交渉で出てくるように手招きをした格好だ。
米国務省も同日、「対話を行う用意がある」とし、北朝鮮の核・ミサイル実験と挑発的な言行中断という具体的な条件を示した。ナウアート報道官は「米国は喜んで北朝鮮と席を共にし、対話を行いたいが、我々はまだそこに近づいてはいない」とした上で、「(対話に向け)北朝鮮は核・ミサイルの実験、域内を不安定にする行為を中断する誠実な態度を見せるべきだ」と指摘。
ティラーソン国務長官も前日、記者団に対し、「対話は彼(金正恩氏)次第だ」と語った。
■中国ビッグディール論と在韓米軍撤収論
米国内では在韓米軍撤収を含むさまざまなアプローチが提起される。トランプ大統領の側近であり、策士を務めたバノン首席戦略補佐官は、雑誌「アメリカン・プロスペクト」とのインタビューで「誰かが1000万人のソウル市民が開戦30分で死なないことを示す方程式を解くまで軍事的解決策はない」と述べ、「北朝鮮に対する軍事的アプローチはない。それは忘れるべきだ」とも指摘した。
さらに、バノン首席戦略補佐官は「中国が検証可能な形で北朝鮮の核を凍結させる見返りとして、在韓米軍を撤収するという外交的なディールも考慮すべきだ」との認識を示した上で、「わたしの全ての思考は中国との経済戦争に向いている。韓半島(朝鮮半島)で彼ら(中国)が我々のことを批判しているが、それは副次的問題だ」と断じた。中国との経済戦争に勝てば、北朝鮮の核問題も解決されるとの見方だ。
2017/08/18 09:18
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