一方で米国は中国への金融圧力を強めている。先月末には中国の銀行を制裁対象に指定。「最終目標は世界規模の中国大手行」との指摘もある。
「米国は北朝鮮のICBM発射を強く非難する。ICBMの試射は米国、同盟国、世界に対する脅威の新たな拡大を示している」
レックス・ティラーソン米国務長官は4日に声明を発表し、ICBMが発射されたとの認識を示した。
北朝鮮は国営メディアで、ICBMの発射に成功したとする「特別重大放送」を流した。ミサイルは「火星14」型で、正恩氏の立ち会う中で発射されたと紹介された。ミサイルの飛距離は933キロ、高度は2802キロに達したという。
「核兵器とともに、世界のどの地域も打撃できる最強のICBMを保有した堂々たる核強国として米国の核戦争威嚇・恐喝を根源的に終息させる」とし、米国との対決姿勢を強調した。
北のミサイルの脅威は現実に高まっている。4日の弾道ミサイルは通常よりも角度を高くして打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射され、飛距離を意図的に抑えている。このため、通常の角度で発射した場合の飛距離は8000キロ以上との見方も浮上している。
8000キロだとすれば、米本土にも到達する能力を有することになり、6回目の核実験とともにICBM発射を「レッドライン」と定めていたとされるトランプ政権にとって、決して看過できない事態といえる。
韓国軍合同参謀本部によると、米韓両軍は5日午前、韓国東部の日本海側で弾道ミサイルの発射演習を行った。北朝鮮に対する警告を狙いとしている。
聯合ニュースは、演習では韓国軍の弾道ミサイル「玄武2」と米陸軍第8軍の地対地ミサイルATACMSが同時に発射されたと報じた。参謀本部は「ミサイルは標的に命中し、有事の際に敵の指導部を正確に攻撃する能力を誇示した」と表明した。
米国防総省の報道官も声明を発表し、演習の目的について「北朝鮮の増大する脅威に対し、全ての能力を使って同盟国を守る用意がわれわれにはある」と説明した。だが、軍事力を行使した場合、米兵に多大な犠牲が出る可能性があり、そのハードルは高い。
米FOXニュースによると、ハーバート・マクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は記者団に対し、「過去と同じ失敗を繰り返すわけにはいかない。大統領はそうならないよう、さまざまな選択肢を準備するよう指示している。そこには軍事オプションも含まれるが、誰もそれを望んでいない。それは分かるだろう?」と述べた。
そうした中、トランプ政権が力を入れているのが、北朝鮮と関係の深い中国に対する金融制裁だ。
スティーブン・ムニューシン財務長官は6月29日、北朝鮮によるマネーロンダリング(資金洗浄)に関与したとして、中国の丹東銀行(遼寧省)を制裁対象に指定し、米金融機関との取引を禁止すると発表した。
この制裁は、北朝鮮以外の国の団体や個人を対象にした「セカンダリー・サンクション(二次的制裁)」と呼ばれる。
北朝鮮の核・ミサイル開発を助ける企業のドル取引を禁じることで、北朝鮮の資金源を枯渇させる狙いがある。今回、制裁のターゲットになったのは丹東銀行だが、専門家はトランプ政権の狙いは、さらに大手の金融機関にあるとの見方を示す。
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170706/soc1707060008-n1.html
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170706/soc1707060008-n2.html
http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170706/soc1707060008-n3.html
(>>2以降に続く)
![【国際】“暴走”阻止へ北ICBM対抗策 トランプ氏が狙う中国金融制裁の“最終ターゲット” 日本にも締め付け要請か[7/06] [無断転載禁止]©2ch.net YouTube動画>11本 ->画像>3枚](http://www.zakzak.co.jp/images/news/170706/soc1707060008-p1.jpg)
韓国東部の日本海側で5日、米韓両軍は弾道ミサイルの発射演習を行った(ロイター)
![【国際】“暴走”阻止へ北ICBM対抗策 トランプ氏が狙う中国金融制裁の“最終ターゲット” 日本にも締め付け要請か[7/06] [無断転載禁止]©2ch.net YouTube動画>11本 ->画像>3枚](http://www.zakzak.co.jp/images/news/170706/soc1707060008-p2.jpg)
ドナルド・トランプ米大統領(AP)