2025.02.17 11:00 週刊ポスト
昨シーズン、リーグ最下位に沈んだ埼玉西武ライオンズが再起に向けて始動した。今年から指揮を執る西口文也監督は2月1日からの宮崎キャンプで「ゆっくりしてる場合じゃない」と選手らに発破をかけている。
そのキャンプが始まる前日、空港の出発ロビーに集まった西武の選手やスタッフのなかに、西口監督の姿を見つけて歩み寄る選手がいた。源田壮亮(32)だ。
昨年12月末に銀座の高級クラブで働く20代女性との不倫関係が報じられてから西口監督とは初めての対面だったようだ。謝罪をする源田に、「まぁそこ座れよ」と促す西口監督。源田の向かい側に西口監督、その横に炭谷銀仁朗(37)ら先輩たちが座り、神妙な顔つきの源田に次々と質問を投げかけた。
「奥さんは大丈夫だったのか?」「メディア対応は大変やったやろ?」「雲隠れしとったのか?」「自主トレはどこでやってたんだ?」「あんな可愛い奥さん持って、それはあかんで」──さながら“事情聴取”のような光景だったという。居合わせた男性が言う。
「他に20人ほど選手がいましたが、源田選手に挨拶に行くわけでもなく、監督たちが座る席を遠巻きに見ていた。ちょっと気まずい空気のように見えました」
しかし、搭乗時間になると、立ち上がった西口監督が「よし行くぞ! 今年も頼りにしているからな」と源田に声を掛けていたという。
監督の大誤算
この日のことについて球団に聞くと、「選手同士のプライベートに関わる会話につきましては、把握しておりませんので回答いたしかねます」(広報部)とした。球団関係者はこう話す。
「西口監督は就任直後から『レギュラーが決まっているのはショートの源田だけ』と明言していたが、不倫騒動後に本人の申し出を受けてレギュラーは白紙に。昨年、貧打に苦しんだ西武の立て直しは源田の攻守を中心にと考えていた西口監督としては大誤算でしょう。
特に守備の負担を減らすために外崎修汰(32)をサードにコンバートさせ、後任のセカンドと源田の二遊間で鉄壁の内野陣を形成するのがキャンプの最大の課題だった。しかし、相棒を選ぶ側のはずの主役がぐらついてしまった。
だが、キャンプ初日の練習前に西口監督は源田と話し合いを持っている。内容は非公表でわからないが、その後2人は時折笑顔を見せるなどいい雰囲気だった」
源田はキャンプ初日から打撃練習など精力的に動いた。雨天のため室内練習場となった初日の全体練習後、源田は雨の中で待っていたファンに対して、予定にはなかった即席のサイン会を開催。子供たちと写真撮影にも笑顔で応じていたという。
「レギュラーは白紙といっても源田を中心にチームを再建するしかない。西口監督も『白紙という気持ちでやってくれた今年に源田が良い成績を残してくれたらチームとしてはありがたい』と話している」(同前)
空港での“事情聴取”が信頼回復のきっかけとなり、最下位脱出の起爆剤となるか。
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