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大仁田厚、ステージ4の食道がん闘病中の西村修との電流爆破マッチ後に熱い抱擁「がんに負けるな!ファイヤー!」
◆FMWE年内最終戦「TO DO IS TO BE」大会(8日、横浜・鶴見青果市場)
「邪道」大仁田厚(67)がレスラーデビュー50周年のメモリアルイヤー最終戦をド派手な電流爆破マッチで締めくくった。
メインイベントの「原点回帰」と名付けたノーロープ有刺鉄線+ジャイアント電流爆破バットデスマッチで「盟友」雷神矢口(怪獣プロレス)、FMW時代の「最後の付き人」マンモス佐々木(プロレスリングFREEDOMS)と組んで、「無我軍」の西村修、竹村克司、青木真也組と激突した「邪道」。
ステージ4の食道がん闘病中の西村は10月末に脳に転移した脳腫瘍除去のため開頭手術を受けたばかり。術後わずか41日でのリング復帰に医療関係者からの反対の声も上がる中での強行出場となった。
大仁田自身も11月24日のFMWE大阪大会で負った左手関節部挫傷のため、全治3週間と診断された身。大ケガ後、わずか2週間での強行出場となったが、「まだ痛みはある」と明かした左手首にチタン入りのプロテクターを巻いて登場した。
ゴングと同時に脱ぎ捨てた革ジャンを西村に叩きつけ、場外乱闘に持ち込んだ大仁田。戦前の「リングに上がってくる限りは容赦しない。逆に手加減したら失礼にあたる」という宣言通り、西村をボコボコに。
反撃に出た西村と青木に左右の腕を極(き)められ悶絶する場面もあったが、竹村に照準を定めると、顔面への毒霧噴射、ギターでの脳天殴打。最後も矢口との前後からの電流バット・サンドイッチ殴打で完全KO。3カウントを奪った。
試合後のリング上で西村とガッチリと抱き合った大仁田は「西村さん! ステージ4でも、いつまでも、いつまでもリングに上がって下さい!」と絶叫。
この叫びに西村も「人間、いつかは死が訪れます。最後の瞬間が来るまで悔いなく生きるために私は最後まで戦い抜きます!」と宣言。マイクを引き取った大仁田は「僕は西村さんが憎いわけじゃない。ぜひ、次は大仁田、西村組をお願いします!」と、リングで対峙(たいじ)したこの日とは一転、次戦でのタッグ実現を要望した。
ここで来年1月26日、広島グリーンアリーナ(広島県立総合体育館)小アリーナで昼夜にわたって開催される「新春広島プロレスフェスティバル」での引退を公表しているデビル・ザ・マジシャンがリングに乱入。
「大仁田さん、西村さん。1・26広島で待ってます」と、大仁田、西村組との対戦を要望。既にマジシャンはパートナーに葛西純を用意。大仁田、西村、X組とマジシャン、葛西、X組との激突が濃厚となった。
最後に締めのマイクを持った大仁田は「西村、頑張れ! がんに負けるな! ファイヤー!」の絶叫で50周年メモリアルイヤー最後の電流爆破マッチを締めくくった。