倉田陶子
毎日新聞 2022/2/5 11:00(最終更新 2/5 11:00) 1390文字
血液のがんの一種、多発性骨髄腫を公表し、治療を続ける漫才師の宮川花子さん(67)。コンビ「宮川大助・花子」の相方で夫の大助さん(72)と共に闘病記「あわてず、あせらず、あきらめず」(主婦の友社)を出版し3日、オンラインの記者会見に臨んだ。
「決して遺作ではありません。希望を乗せた本です」と花子さん。息の合った漫才を繰り広げてきた2人は余命宣告や治療のつらさ、緊急入院などさまざまな困難を乗り越え、ある目標を立てたという。
「決して遺作ではありません」
「決して遺作ではありません。希望を乗せた本です。いつか治ると思っていたけれど、この病気は治るわけではない。でも、慌てず焦らず、諦めずに生きていきたいです」。こう話す花子さんの声には張りがあり、表情は明るかった。
花子さんは2018年3月、腰の痛みなどを感じて病院を受診。転移性骨腫瘍の疑いで余命半年と宣告された。19年1月、別の病院で多発性骨髄腫と診断され、6月に緊急入院。12月には大助さんと一緒に記者会見を開き、病気を公表した。著書には時々の思いが、それぞれの視点でつづられている。
出版のオファーを受けたのは20年4月に退院した後だった。花子さんは「入院した時、大助くんに『日記を書いたら?』と言われたんです」と明かす。だが、その時は手に力が入らず、鉛筆を持つこともできなかった。退院後、治療やリハビリと並行しながら約1年半かけて書き進めた。2人で漫才をする表紙の絵も自ら描いた。
今も通院を続け、体調も万全とはいえないが、リハビリの効果は出ている。「めちゃめちゃしんどいですよ。朝起きて、何度も痛い痛いと言ってます。でも、お風呂に入れるようになり、車椅子でトイレに行けるようにもなりました。2階にも階段で上がれます」。
はきはきと話す花子さんの隣で、大助さんは「難病と闘っている方はたくさんいる。ちょっとした支えやヒントになればいいなと思って、嫁はこの本を作ったと思います」と涙ながらに言葉を振り絞った。
2人は1976年に結婚し、79年に漫才コンビを結成。なんばグランド花月(NGK)など数々の舞台に立ち、花子さんのスピード感あふれるしゃべりと大助さんのスローテンポな受け答えで多くの人を笑わせてきた。
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://mainichi.jp/articles/20220204/k00/00m/200/288000c
毎日新聞 2022/2/5 11:00(最終更新 2/5 11:00) 1390文字
血液のがんの一種、多発性骨髄腫を公表し、治療を続ける漫才師の宮川花子さん(67)。コンビ「宮川大助・花子」の相方で夫の大助さん(72)と共に闘病記「あわてず、あせらず、あきらめず」(主婦の友社)を出版し3日、オンラインの記者会見に臨んだ。
「決して遺作ではありません。希望を乗せた本です」と花子さん。息の合った漫才を繰り広げてきた2人は余命宣告や治療のつらさ、緊急入院などさまざまな困難を乗り越え、ある目標を立てたという。
「決して遺作ではありません」
「決して遺作ではありません。希望を乗せた本です。いつか治ると思っていたけれど、この病気は治るわけではない。でも、慌てず焦らず、諦めずに生きていきたいです」。こう話す花子さんの声には張りがあり、表情は明るかった。
花子さんは2018年3月、腰の痛みなどを感じて病院を受診。転移性骨腫瘍の疑いで余命半年と宣告された。19年1月、別の病院で多発性骨髄腫と診断され、6月に緊急入院。12月には大助さんと一緒に記者会見を開き、病気を公表した。著書には時々の思いが、それぞれの視点でつづられている。
出版のオファーを受けたのは20年4月に退院した後だった。花子さんは「入院した時、大助くんに『日記を書いたら?』と言われたんです」と明かす。だが、その時は手に力が入らず、鉛筆を持つこともできなかった。退院後、治療やリハビリと並行しながら約1年半かけて書き進めた。2人で漫才をする表紙の絵も自ら描いた。
今も通院を続け、体調も万全とはいえないが、リハビリの効果は出ている。「めちゃめちゃしんどいですよ。朝起きて、何度も痛い痛いと言ってます。でも、お風呂に入れるようになり、車椅子でトイレに行けるようにもなりました。2階にも階段で上がれます」。
はきはきと話す花子さんの隣で、大助さんは「難病と闘っている方はたくさんいる。ちょっとした支えやヒントになればいいなと思って、嫁はこの本を作ったと思います」と涙ながらに言葉を振り絞った。
2人は1976年に結婚し、79年に漫才コンビを結成。なんばグランド花月(NGK)など数々の舞台に立ち、花子さんのスピード感あふれるしゃべりと大助さんのスローテンポな受け答えで多くの人を笑わせてきた。
===== 後略 =====
全文は下記URLで
https://mainichi.jp/articles/20220204/k00/00m/200/288000c