映画監督の恩地日出夫さん死去、88歳 映画「伊豆の踊子」ドラマ「傷だらけの天使」など - おくやみ : 日刊スポーツ
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2022年2月3日0時0分
「伊豆の踊子」(67年)「めぐりあい」(68年)などで東宝青春映画の一時代を築き、74年開始の日本テレビ系ドラマ「傷だらけの天使」の演出も出も手掛けた映画監督の恩地日出夫(おんち・ひでお)さんが1月20日午後9時47分、肺がんのため横浜市の病院で死去した。88歳。東京都出身。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は妻で美術監督の星埜恵子(ほしの・けいこ)さん。後日、お別れの会を開く予定。
1955年に助監督として東宝に入社し、61年に自身の脚本を映画化した「若い狼」で監督デビュー。以後「あこがれ」(66年)や「伊豆の踊子」「めぐりあい」などで、みずみずしい映像感覚を発揮し、東宝青春映画を代表する監督となった。
その後、アニメーション「地球(テラ)へ…」(80年)やドキュメンタリータッチの「生きてみたいもう一度 新宿バス放火事件」(85年)、昭和30年代の家族を描いた「四万十川」(91年)を発表した。老いと死を見つめた「わらびのこう 蕨野行」(03年)で日本映画批評家大賞作品賞。
70年代を中心にテレビドラマでも活躍した。オープニング映像が語りぐさとなり、熱狂的ファンを生んだ萩原健一さん主演の「傷だらけ−」や、「人間の証明」(78年)「飢餓海峡」(78年)を演出。「戦後最大の誘拐 吉展ちゃん事件」(79年)で芸術祭賞優秀賞などを受賞した。
2005年旭日小綬章。CM制作やテレビの情報番組の司会も務めた。