プロ野球のペナントレースで熱戦が繰り広げられるなか、何らかの事情から1軍でスポットライトから遠ざかっているビッグネームたち。各球団ともファームへの取材は、新型コロナウイルス対策を名目に大幅に制限されているため、詳しい動静は伝わってこない。夕刊フジ独自のルートを通じて仕入れた、“球界あの人はいま”のシビアな現状をレポートする。
パ・リーグ最下位の日本ハム。早実時代に一世を風靡した投打の大物コンビは開幕から千葉・鎌ケ谷で2軍暮らしだ。
昨年10月に右肘靭帯を断裂した斎藤佑樹投手(32)は、リハビリの途上にある。靭帯を再建するトミー・ジョン手術ではなく、自身の血液から採取した多血小板血漿を患部に注射し靭帯を再生させるPRP療法と、体組織の再生を促す栄養素の摂取を並行して行う新しい治療法で、今季前半の実戦復帰を目指す。
キャンプ中からブルペンで200球を投げ込むなど、異例の早さで回復。今月8日には打撃投手を務めた。「戦力として復帰できるかどうかはともかく、今回のリハビリ過程は肘のケガをした選手の参考例になる」と球団関係者。未知の療法に挑戦する“治験”役として、球団に貢献しているのは間違いない。
早実の後輩、清宮幸太郎内野手(21)は開幕直前の3月23日に2軍落ちが決定。栗山監督は「頭の中が混乱しているように見える」とし、結果を出そうとして自身の打撃を崩していると指摘。降格直後の2軍戦では考える時間を与えないためか、1番打者での起用もみられた。
坊ちゃん育ちで、生来のおっとりした性格から危機感は乏しい。ドラフト時には自身の外れ1位だった同学年のヤクルト・村上、ロッテ・安田はともに1軍の4番を任されており、少しでも対抗心を燃やしてほしいところ。あるコーチには「関東でナイターの試合をした後でも、鎌ケ谷の関係者にお願いして、タクシーで夜間練習をしに行くくらいの気概を見せてみろ!」と叱責されたが、どこまで響いたか。
1軍昇格には「ファームで打ちまくるしかない」と栗山監督。若手育成を高く評価されてきた日本ハムの看板が泣く。入団4年目。そろそろ変わり身を見せたい。
4/20(火) 16:56
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夕刊フジ
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