大晦日に開催される「RIZIN.26」(さいたまスーパーアリーナ)の出場選手の直前インタビューが29日、オンラインで行われ、メインカードで激突するRIZINバンタム級王者の朝倉海(27、トライフォース赤坂)と“元2冠王”の堀口恭司(30、ATT)が、それぞれ意気込みを語った。朝倉海が1年前からの自らの進化をアピールすると、堀口も右膝の大手術によるブランクを“新生堀口誕生”に変えたと明かす。1年4か月ぶりに実現する「RIZIN史上最大のリベンジマッチ」のゴングはいよいよ明日だ。
約1キロ増量でパワーアップ
王者の朝倉海は達観したような表情を浮かべていた。
計量前日でリミットの61キロまで残り3キロ。
「あと水抜いて落とすだけ順調です」
実は、計量後のリカバリーをこれまでの3、4キロから5キロに増やす予定だという。
つまり当日のリングに上がる体重は66キロ。昨年8月に堀口と対戦した朝倉海に比べて1キロプラス、パワーアップしたのである。
「減量幅が大きくなった。体重だけではない。フィジカルのトレーニングでパワーをつけている。体重だけじゃない力が今までよりついている」
たかが1キロ、されど1キロ。2部練を取り入れ、午後からは曜日によってフィジカルトレーニングの日を作った。その成果である。
昨年8月に堀口を78秒で倒す“番狂わせ“を起こした。その大晦日にマイケル・ケイプにTKOで敗れベルトを失うが、その後、連勝してベルトを取り戻した。この1年4か月で4試合を消化した中で「試合毎におかしかったことを見つめ直して修正した」という。
「1年前とは比べてものにならないくらい成長している。別人なくらいに強くなっている。全部、向上している。試合を見て欲しい。今回ですべてがわかる」
自ら時計の針を先へ進めた進化の手ごたえがある。
先日、SNSで「勝敗予想はどうでもいいから とにかく試合をリアルタイムで見てほしいな お互いに一撃を持ってる いつ終わるかわからない緊張感を一緒に味わってほしいね」と投稿した。その真意を聞かれ「いろんなところでどっちが勝つかという予想がされているけど、とにかく試合を生で見て欲しいという思いで書いた。戦いを見てもらえれば、すべてがわかる」と答えた。
すべて…とは己の強さの証明だろう。
後述するが堀口もリニューアルと言っていいほどの変化を遂げている。すでに来日しているATTの
マイク・ブラウントレーナーも「堀口はもはや別人。過去の映像など参考にならない」と断言しているが、朝倉海は「過去の映像は参考になる。癖は治らない。変えてくるところはあると思うが対応できる、問題はない」と一蹴した。
「作戦もあるし、感覚で動くこともある。相手の動きによって変わるし、試合中にも分析して対応。両方を使いこなす」
自らの再起戦を「KOか1本」で片づけてからセコンゴにつく予定の“参謀”朝倉未来もこう策を授けた。
「元々(準備は)できていた。前回の堀口戦(対策)から変えたところはない。(戦略を)増やし過ぎても混乱する。この攻撃にこう合わせるというのを4つくらいに絞った方がいい」
試合前夜は、試合イメージを反復するのか、それとも恐怖との闘いを超えるのか、どう過ごすのか、と質問すると、「いつも通りに過ごすだけ。考え、作戦はまとまっている。特に前日に考えることはそんなにない」と淡々と説明した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/26149267dcc88d7e8f1707409c3fd4e368891092
12/30(水) 8:14配信