――視聴者として感じる岡田さんの魅力、実際に演じた時に感じた魅力
有村架純ちゃん、小泉今日子さんの作品だったり、いろいろありますが、なんかあったかくて、クスッと笑えて、リアリティーがあるのに、ちょっとだけファンタジーの感じがしたりとか、なんか岡田ワールドっていうのが、作品を見て、強く押し出されるというより、世界観がしっかりされている印象です。
今回の作品は、父と娘の行間とト書きが多い作品だなと思ったんですけど、演者に任せているというか、人を見て書いてくださっている気がして。文字先行じゃなく、人先行で、とても愛があるなと感じました。すごく引っ張ってくださる台本が多い中で、とても託してくださっていたり、信じてくださっていたり、それが台本から文字から伝わってきて(撮影が)終わった後も、いろんな方に岡田作品どうしてもまたやりたいですというくらい虜でした。
――撮影中のエピソード
去年の秋頃に撮影をしたのですが、その時、自炊が楽しくて、朝食を作っていた時期だったんですね。自分ひとりのために、ひとりで食べるために作るって、自分で自分を満たしていくっていうことが、できたタイミングだったんですね。その後に、それが慣れてきて、豊かにしていくことの大切さをわかってから、この作品を読んでいるので、それを共有するって、幸せなことなんだって気持ちが芽生えました。食と向き合っていたタイミングだったので、いい時にいいタイミングで感じられたなと思いました。
――自分が主人公と同じような運命だったら?
私はすぐにみんなに言いますね。実況中継のように全部言うと思うんですけど、その中で一緒に病気と闘ってくれる心強い人たちとともに過ごせたらなと思うと同時に、もっとがむしゃらになるかなと。生きたいっていう気持ちが強いので、受け入れて、余生を過ごすという風にならないんじゃないかなと。一緒に病気と闘ってくれる仲間たちがいるので、家族を筆頭に、同じ気持ちで一緒に病魔と闘って、その中での幸せを感じられる時間を作っていくのかなと思いますね。好奇心旺盛なので、その病気について、とことん調べると思います。そこへの興味、知りたい願望があれば。
――向井理さんとの夫婦役について
面白くて、紳士で、ナチュラルで、気さくで、自然体な方でした。いっぱいお話した記憶があります。お芝居に入った時も関係性がああだこうだしゃべるよりも、役柄がそれを助けてくれていたのかもしれないですけど、黙っているときも心地良いというか。気を使わない配慮をしてくださってありがたかったです。すごくいい空気を作ってくださって、キャストのみなさんが、ただそのままいてくださって、お芝居以外でも、なんか居心地がいい、演じているのかを忘れるくらいの感覚でいました。
――視聴者へのメッセージ
岡田さんの作品に出られて、とてもうれしかったですし、キャストのみなさんに会えたこともすごくうれしかったです。監督の演出が本当にわかりやすくて、とても幸福度の高い時間でした。あったかくて愛があふれた作品なので、空気感を目で見て感じ取ってもらえる作品だと思うので、表情とか空気感を楽しんで見てもらいたいなと思います。