11/19(木) 10:00配信
スポーツ報知
来年還暦を迎えるにあたり「初心に戻ったつもりで」と穏やかな笑みを浮かべる手塚眞監督
映画「ばるぼら」(20日、大阪・なんばパークスシネマほかで公開)のメガホンを執った手塚眞監督(59)は漫画家の故・手塚治虫さんの長男。映像化不可能と言われた父の同名漫画が原作だ。不思議なフーテンの少女と同居を始めた小説家の栄光と破滅を描く。
稲垣吾郎(46)、二階堂ふみ(26)のダブル主演。「いつか一緒に仕事をしたいと思っていた。企画を思いついた当時、二階堂さんは未成年。内容がかなり激しいので、事務所の方が嫌がるんじゃないかと、稲垣さんもにすぐには声がかけられなかった」と裏事情を明かした。
事実、難役のため他の役者には断られ続けた。「結局一番理想的な2人が残ってくださった。非常にありがたくて。お2人だけが最初から乗り気で、この役をやりたいと言ってくださって、選ぶべくして選んだ感じです」と笑った。
大学時代に商業映画監督デビューを果たした手塚監督は、ホームビデオ、コンピューターグラフィックスなど全般を扱える職業名「ヴィジュアリスト」を考案した。「なじみがないんですけど、逆にそこに興味を持ってもらえるんだったらいいかなと。新しいメディアの仕事が来るようになって、営業的にも有利になった。それ以来こだわっていますね。自分の中で最高の“作品”かもしれない」と、その肩書きに誇りを持っている。ただ、実際、他に誰も名乗らない状況に「僕の個性が強過ぎちゃって、みんな使わなかったんだろうな。定着しなかったですね」と苦笑した。
来年還暦を迎えるに当たり、60歳で逝去した偉大な父のことが頭をよぎるという。「父親が亡くなった年齢を超えてしまうと、自分は何を考えるんだろうって。その時になってみないと分からないんですけども、初心に戻ったつもりでもう一回、最初に『ヴィジュアリスト』と言い出した頃を思い出して何かできればいいなと思いますね」と今後を思い描いた。(古田 尚)
◆手塚眞(てづか・まこと)1961年8月11日生まれ。59歳。東京都出身。漫画家・手塚治虫さんの長男。高校時代に8ミリで映画製作を始め、日本大学藝術学部映画学科在籍時に商業映画を発表。99年に映画「白痴」でベネチア国際映画祭に招待され、デジタルアワードを受賞。手塚治虫記念館(兵庫県宝塚市)の名誉館長。著書に「天才の息子―ベレー帽をとった手塚治虫」など
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https://news.yahoo.co.jp/articles/d85c1416dbed14e111700ffc6ca5852e5015673f
スポーツ報知
来年還暦を迎えるにあたり「初心に戻ったつもりで」と穏やかな笑みを浮かべる手塚眞監督
映画「ばるぼら」(20日、大阪・なんばパークスシネマほかで公開)のメガホンを執った手塚眞監督(59)は漫画家の故・手塚治虫さんの長男。映像化不可能と言われた父の同名漫画が原作だ。不思議なフーテンの少女と同居を始めた小説家の栄光と破滅を描く。
稲垣吾郎(46)、二階堂ふみ(26)のダブル主演。「いつか一緒に仕事をしたいと思っていた。企画を思いついた当時、二階堂さんは未成年。内容がかなり激しいので、事務所の方が嫌がるんじゃないかと、稲垣さんもにすぐには声がかけられなかった」と裏事情を明かした。
事実、難役のため他の役者には断られ続けた。「結局一番理想的な2人が残ってくださった。非常にありがたくて。お2人だけが最初から乗り気で、この役をやりたいと言ってくださって、選ぶべくして選んだ感じです」と笑った。
大学時代に商業映画監督デビューを果たした手塚監督は、ホームビデオ、コンピューターグラフィックスなど全般を扱える職業名「ヴィジュアリスト」を考案した。「なじみがないんですけど、逆にそこに興味を持ってもらえるんだったらいいかなと。新しいメディアの仕事が来るようになって、営業的にも有利になった。それ以来こだわっていますね。自分の中で最高の“作品”かもしれない」と、その肩書きに誇りを持っている。ただ、実際、他に誰も名乗らない状況に「僕の個性が強過ぎちゃって、みんな使わなかったんだろうな。定着しなかったですね」と苦笑した。
来年還暦を迎えるに当たり、60歳で逝去した偉大な父のことが頭をよぎるという。「父親が亡くなった年齢を超えてしまうと、自分は何を考えるんだろうって。その時になってみないと分からないんですけども、初心に戻ったつもりでもう一回、最初に『ヴィジュアリスト』と言い出した頃を思い出して何かできればいいなと思いますね」と今後を思い描いた。(古田 尚)
◆手塚眞(てづか・まこと)1961年8月11日生まれ。59歳。東京都出身。漫画家・手塚治虫さんの長男。高校時代に8ミリで映画製作を始め、日本大学藝術学部映画学科在籍時に商業映画を発表。99年に映画「白痴」でベネチア国際映画祭に招待され、デジタルアワードを受賞。手塚治虫記念館(兵庫県宝塚市)の名誉館長。著書に「天才の息子―ベレー帽をとった手塚治虫」など
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https://news.yahoo.co.jp/articles/d85c1416dbed14e111700ffc6ca5852e5015673f