自身が運転する車でバイクに乗った男女二人をひき逃げしたとして伊藤が逮捕されたのは、10月29日のことだった。NHKの朝ドラ『スカーレット』での好演が話題となり、人気俳優の仲間入りを果たした彼は、今年下半期だけでも6本の映画に出演。さらに12月には明治座での座長公演も予定され、飛躍の時期を迎えていたが、その矢先での不祥事となった。
現場に居合わせたタクシー運転手の男性は、当時の状況をこう振り返る。
「事故が起きた時、ガシャーン! というかなり大きな音がしました。私が車を停めて現場に行くと、身体の一部がバイクの下敷きになった状態の女性が、うめき声を出していて……。数分してから伊藤さんが戻ってきましたが、駆け寄って声をかけるなど、被害者を気づかう行動は一切なかったですね。車からゆっくり降りて歩いてきました。警察官が到着すると、彼はガードパイプに腰かけて、スマホをいじり始めました。誰かとラインをしているようでした」
ひき逃げそのものの罪の重さもさることながら、事故後のひどい対応も浮き彫りになり、ワイドショーも連日彼の態度の悪さを報じている状態だ。すっかりネガティブなイメージがついたが、復帰の見通しはあるのだろうか。
「14社ものCM契約を抱えていたため、賠償金は3億円以上とも言われています。とくに大手食品会社『マルハニチロ』は全国に展開するキャンペーンで彼を起用していました。スーパーなどに向けて配布するPOPや印刷物の費用も賠償することになるでしょう」(芸能リポーター)
また、所属事務所の問題も、先行きを見えなくさせているという。
「伊藤は9月に古巣の事務所へ移籍したばかり。賠償金の問題が解決しない限り復帰はできませんが、現事務所と前事務所の間で責任のなすりつけ合いが起こる可能性が高いと言います。どちらも規模が大きくないので、本人に代わって支払いを肩代わりするのも難しい。もし伊藤が自己破産ということにでもなれば、活動再開はますます困難です」(同前)
伊藤を知る民法テレビ局ドラマスタッフは、次のように話して肩を落とした。
「伊藤さんは以前から生意気だったと批判されていますが、そういうトンガったところが俳優らしくて良いと、彼を可愛がっている監督やプロデューサーは多かった。実際によくキャスティングで名前が挙がっていたのに……」
彼がその個性を発揮できる日は、もう来ないかもしれない――。
『FRIDAY』2020年11月20日号より
https://news.yahoo.co.jp/articles/60102bf12d7c002c800b627f5884eb32753a8aba
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