巨人が8年ぶりの日本一に挑む決戦の舞台に、京セラDが浮上した。今季は大幅な日程変更により、日本Sが当初の11月7日開幕から同21日開幕に変更。東京Dでは同22日から社会人の都市対抗野球が予定されており、巨人が優勝した場合は代替球場で開催することが決まっていたが、この日までにオリックスの本拠地・京セラDが有力候補となった。
今季の日本Sは第1、2、6、7戦がセの本拠地、第3〜5戦がパの本拠地で行われる。新型コロナウイルス感染拡大に伴う日程変更により、巨人、ヤクルト(明治神宮大会開催のため)などが日本Sに進出した場合は本拠地が使用できない問題に直面していた。
京セラDでは第1戦、第2戦が予定される21、22日に「AAA」の公演が先約として入っていたが、この日、来年以降に延期されることが発表された。セ本拠地で開催予定の4試合を実施できる可能性が出てきたことで、日本Sを主催する日本野球機構(NPB)は、巨人出場時の代替球場として同球場を選択肢に加える公算が大きくなった。
7月の理事会、実行委員会では、日本Sは本拠地開催が原則とした上で「本拠地球場が使用できない球団は近郊都市の球場を軸に進める」との方針が示された。一方で前例の少ない11月下旬の実施とあり、寒さの影響を受けないドーム球場の利点は大きく、幅広く検討が進められてきた。また、球団との契約により選手が活動できる参稼報酬期間は11月まで。雨天中止などで12月にずれ込むリスクを避けられる点も、ドーム開催のメリットとして挙げられていた。
巨人は例年、京セラDで主催試合を実施しており、プレーや興行面での不安も少なく代替球場としてはうってつけ。14年と15年には亀井が2年連続のサヨナラ本塁打を放つなど、過去の主催32試合中6試合でサヨナラ勝ちと劇的な試合が多く生まれており、通算でも19勝13敗と好相性だ。
本拠地以外での日本S開催は、80年の近鉄・広島の第3〜5戦が大阪球場で行われて以来40年ぶり。連覇へのカウントダウンと並行して、京セラDを軸に頂上決戦の舞台を選定していくことになりそうだ。
◆日本シリーズの本拠地以外での開催(52年のフランチャイズ制以降)
▽53年〈6〉戦 後楽園が本拠地の巨人と大阪球場の南海の対戦だったが、当時のシリーズの特別規約により、1試合だけ甲子園での開催に変更。
▽62年〈5〉戦 東映の本拠地・神宮で学生野球が開催されるため後楽園に変更。
▽74年〈3〉〜〈5〉戦 ロッテの本拠地・仙台に施設上の不備があり、後楽園で開催。
▽78年〈1〉〈2〉〈6〉〈7〉戦 ヤクルトの本拠地・神宮で学生野球が行われるため後楽園に変更。
▽79年〈1〉〈2〉〈6〉〈7〉戦、80年〈3〉〜〈5〉戦 近鉄の本拠地・日生は収容人員3万人に満たないため、大阪球場で開催。
◆京セラドーム大阪 1997年3月、大阪・西区に開場。地上9階、地下1階の構造でプロ野球、各種競技、コンサート、イベントなどに対応。両翼100メートル、中堅122メートル、プロ野球開催時の最大席数は3万6220席。06年7月1日からネーミングライツ・パートナーシップ契約により、大阪ドームから現名称に変更となった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/070279ab5f84f4067672f22a2372371011ef114b
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