石垣島キャンプ最終日に初めてブルペン入りして以降、まだ捕手を立たせて真っ直ぐを投げるだけにもかかわらず、ブルペンで投球を披露する度に周囲を驚かせる様子が連日のように報じられている。
彼がどこまでその才能を開花させるのか、誰しも気になるところだろう。
ところで昨シーズンもメディアを賑わせた、異色の大物ルーキーがいたのを憶えているだろうか。昨年5月にソフトバンクと契約したカーター・スチュワート・ジュニア投手(20)だ。
スチュワートといえば、フロリダ州出身のMLBのドラフト注目選手で、高校卒業後にアトランタ・ブレーブスから1巡目(全体の8番目)指名を受けた。
その後メディカルチェックで右手首に異常があったということで契約合意に至らず、イースタン・フロリダ州立大(2年制大学)に進学。
大学1年時に再びドラフト指名を受ける可能性がありながら直前にソフトバンク入りを選んだことで、日米のメディアが大きく報じていた人物だ。
彼の代理人がMLBで最も辣腕を振るうスコット・ボラス氏だったこともあり、
プロ未経験の19歳投手に対し6年総額700万ドル(約7億7000万円)という日本では超異例な大型契約内容も話題を集めることになった。
シーズン途中での契約合意だったため、スチュワートにとって春季キャンプは今回が初参加となったが、実際にキャンプ地で彼を取材してみると、
ファンやメディアから常に追いかけられる様子もなく、かなり静かにキャンプ生活を送っているようだった。
練習終わりにスチュワートを直撃し、改めて現在の心境を聞いた。
まず、初体験の日本の春季キャンプをどう思っているのだろうか。
「ここには1軍から3軍まですべての選手が集まっているから多くの選手たちと接しながらいろいろなことを学び、自分がよりいい練習ができるように心がけている。
特に日本の練習環境の中で、どうすれば自分が効果的に成長できるかを考えながら取り組んでいる。今のところはいい感じできていると思う。
今はキャンプだからシーズン中とはちょっと違うけど、自分なりの調整法を確立できている。
このままシーズン中も同様にルーティンを守りながらやっていきたい」
日本の春季キャンプは米国よりも2週間近く早くスタートすることが広く知られているが、これはあくまでプロの世界の話だ。
スチュワートが昨シーズン所属していた大学は2月からシーズンが開幕するため、この時期に投球すること自体に決して不慣れなわけではない。
それでも日本のキャンプで連日の走り込みや投げ込みを行い、話を聞いた2月13日は野手相手に打撃投手を務める予定だったが、コーチやスタッフと話し合い脚や肩のハリを考慮してキャンセルしている。
◆「日本に来られて良かった」
日本のルーキー選手なら初参加のキャンプともなれば、一心不乱に与えられたメニューを消化することだけを考えそうなところだが、
そこはさすがに生粋の米国人。しっかり自分の考えを持っているようだ。
スチュワートの出身地フロリダ州は米国で日本から最も遠い州であり、彼が生まれたメルボルンは州東部の田舎街だ。
そんな地で生まれ育った彼が来日するまで日本の野球に触れる機会が皆無だったとしても何の驚きもない。
1シーズンを日本で過ごし、米国とはかなり異なる野球環境に馴染むことができたのだろうか。
「自分にとって昨シーズンは(日本を学ぶ)トレーニングであり、学習期間だった。
また日本の野球への入り方も非常に良かったんじゃないかと感じている。
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2/23(日) 8:02配信