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カタールW杯アジア2次予選が15日に行われ、北朝鮮代表と韓国代表が0-0で引き分けた。当初4万人ほどの北朝鮮応援団が観戦すると予想していたものの、蓋を開けてみれば無観客で試合はキックオフ。韓国メディアは「予想外」と伝えつつ、北朝鮮の方針に疑問を呈している。
29年ぶりに平壌で行われた南北対決は、最後まで互いに得点を奪うことなくスコアレスで決着。韓国紙『スポーツソウル』は、試合内容は「薄味だった」としつつ、「北朝鮮が取材陣の訪朝とTV中継の拒否に続き、奇妙な歩みを見せた」と、何よりも無観客で行われたことに大きな疑問を抱いているようだ。
「試合前には、『試合のチケットが売り切れた』という北朝鮮専門メディアの報道も出ていた。ホームの利点は、観衆の応援も含まれる。熱狂的な応援を背に、選手たちの力を出すことができる。さらに、金日成競技場の場合は、特殊性がある。決して規模が圧倒的な大競技場ではないが、4万人を動員することができる中型スタジアムである」
にもかかわらず、北朝鮮は無観客での試合敢行を決断した。同紙は、本来観客がいるなかでプレーしている韓国代表プレーヤーが「見知らぬ雰囲気により心理的に圧迫を受けないかという懸念も出た」とし、 「(北朝鮮は)すべてを当惑させた。無観客の試合は異例である。北朝鮮はどういうわけかわからないが、ホームの利点を放棄した」と苦言を呈した。
一方で「無観客の試合は、アジアサッカー連盟(AFC)と事前に調整された事項ではない」と、韓国サッカー協会の関係者が語るように「ホームゲームのマーケティング権利(入場券販売など)は、主催国のサッカー協会で持っている。AFCでは問題にする理由がない」と、懲戒受ける内容に該当しないと説明している。
要するに北朝鮮側から「自ら観客収入を諦めた」とし、この決定については「上位機関であるAFCや国際サッカー連盟(FIFA)に問題を提起することはできない。観客収入を手に入れられない北朝鮮が損害を甘受しただけだ」と結論づけている。
H組は3試合を消化して韓国と北朝鮮が勝ち点7で並んだが、得失点差で勝る韓国が首位をキープしている。
10/15(火) 21:32配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191015-00010032-goal-socc