https://dot.asahi.com/dot/2019090300011.html
2019.9.5 11:30
一連の闇営業問題で吉本興業の企業体質が明るみに出るなか、ワイドショーなどで事務所に批判的なコメントしていたお笑い芸人の友近(46)が、今度は自身のパワハラ疑惑で世間を騒がせた。「週刊新潮」(8月21日発売号)によると、友近の複数のマネジャーがパワハラを訴える嘆願書を吉本に提出したという。本人も一部、事実関係を認めて誌上で釈明した。
今回の報道にあたり、テレビの現場からも同様の声が聞かれた。
「以前から、友近さんはスタッフ受けがすこぶる悪いですよ。私が現場をご一緒したのは10年ほど前です。私はまだADで現場の上司や局員から注意されることはあっても、タレントさんから怒られたり、嫌がらせされたことはほとんどないんです。その唯一の例外が友近さんです。私にも当時、至らぬところもあったかと思いますが、挨拶しても無視されますし、打ち合わせ中に嫌がらせのように変なところを突っ込んできて、とやかく言ってくるので警戒していましたね。先輩ディレクターからも『彼女には気をつけろ』とよく言われましたね」(大手制作会社ディレクター)
若手のディレクターや放送作家などに「嫌いなタレント」を聞くと筆頭で名前が上がってくるのが友近だと言うのだ。バラエティ番組の制作に長く携わる放送作家も言う。
「とにかくマネジャーは大変そうですね。現場では芸人というより大女優、大御所歌手の雰囲気を漂わせていますしね。電話はこの時間にかけろとか、言葉使いなんかも厳しい方でした。その上、マネジャーや制作スタッフなどの“身内”以外の人がいる場所では、あえて荷物を自らで持ったりして自分でやっているアピールしている……、計算高い人で単純に嫌な気持ちになることが多い。私は彼女の番組を担当したくないですね」
一方で、局の上層部や親しいスタッフからは違った声が聞こえた。
略
これだけ毀誉褒貶がありながら、それでもテレビや舞台で活躍し続ける友近。人気の秘密はどこにあるのだろうか?
「彼女の芸は『あるある的なモノマネ』で、その精度の高さが売りです。大御所女性タレントのモノマネはもちろん、女の嫌なところや、おばちゃんらしさをリアルに表現することができるので、おじさんやおばさん層からの支持が熱いんです。今のテレビのメイン視聴者層ですからね。当初はコントのキャラとして演じていた演歌歌手・水谷千重子などは今やすごい人気で、地方公演は常におばちゃんたちで満席状態だそうです」(同)
芸能リポーターの城下尊之氏は、友近の性格が誤解を生んだと説明する。
「私自身も何度か友近さんと共演したこともありますが、すごく気遣いができる方という印象です。自分だけでなく共演者の僕らがちゃんとコメントできるように、うまくつないでくれたり、人当たりも良いので今回のパワハラ報道には驚きましたね。ただし、彼女の過剰なまでに周囲に気を配る性格からみると、報じられたようなマネジャーに関しては、そんな彼女の熱意が誤解を生んだ可能性もあります。とにかく彼女は自分の芸の世界観をとことん作り上げる方ですし、人に言われたことをその通りにやることには抵抗があるのかもしれません。そうした結果が、今回のような報道に繋がったとしたら残念ですね。でもその分、舞台上で彼女が作り上げる世界はレベルが高く、それが圧倒的な人気に繋がっているんです」
彼女の生き様はむしろ昭和の芸人に近いのかもしれない。現場から聞こえてくる声は少々厳しいが、視聴者が付いている限りテレビから消えることはないだろう。(今市新之助)
2019.9.5 11:30
一連の闇営業問題で吉本興業の企業体質が明るみに出るなか、ワイドショーなどで事務所に批判的なコメントしていたお笑い芸人の友近(46)が、今度は自身のパワハラ疑惑で世間を騒がせた。「週刊新潮」(8月21日発売号)によると、友近の複数のマネジャーがパワハラを訴える嘆願書を吉本に提出したという。本人も一部、事実関係を認めて誌上で釈明した。
今回の報道にあたり、テレビの現場からも同様の声が聞かれた。
「以前から、友近さんはスタッフ受けがすこぶる悪いですよ。私が現場をご一緒したのは10年ほど前です。私はまだADで現場の上司や局員から注意されることはあっても、タレントさんから怒られたり、嫌がらせされたことはほとんどないんです。その唯一の例外が友近さんです。私にも当時、至らぬところもあったかと思いますが、挨拶しても無視されますし、打ち合わせ中に嫌がらせのように変なところを突っ込んできて、とやかく言ってくるので警戒していましたね。先輩ディレクターからも『彼女には気をつけろ』とよく言われましたね」(大手制作会社ディレクター)
若手のディレクターや放送作家などに「嫌いなタレント」を聞くと筆頭で名前が上がってくるのが友近だと言うのだ。バラエティ番組の制作に長く携わる放送作家も言う。
「とにかくマネジャーは大変そうですね。現場では芸人というより大女優、大御所歌手の雰囲気を漂わせていますしね。電話はこの時間にかけろとか、言葉使いなんかも厳しい方でした。その上、マネジャーや制作スタッフなどの“身内”以外の人がいる場所では、あえて荷物を自らで持ったりして自分でやっているアピールしている……、計算高い人で単純に嫌な気持ちになることが多い。私は彼女の番組を担当したくないですね」
一方で、局の上層部や親しいスタッフからは違った声が聞こえた。
略
これだけ毀誉褒貶がありながら、それでもテレビや舞台で活躍し続ける友近。人気の秘密はどこにあるのだろうか?
「彼女の芸は『あるある的なモノマネ』で、その精度の高さが売りです。大御所女性タレントのモノマネはもちろん、女の嫌なところや、おばちゃんらしさをリアルに表現することができるので、おじさんやおばさん層からの支持が熱いんです。今のテレビのメイン視聴者層ですからね。当初はコントのキャラとして演じていた演歌歌手・水谷千重子などは今やすごい人気で、地方公演は常におばちゃんたちで満席状態だそうです」(同)
芸能リポーターの城下尊之氏は、友近の性格が誤解を生んだと説明する。
「私自身も何度か友近さんと共演したこともありますが、すごく気遣いができる方という印象です。自分だけでなく共演者の僕らがちゃんとコメントできるように、うまくつないでくれたり、人当たりも良いので今回のパワハラ報道には驚きましたね。ただし、彼女の過剰なまでに周囲に気を配る性格からみると、報じられたようなマネジャーに関しては、そんな彼女の熱意が誤解を生んだ可能性もあります。とにかく彼女は自分の芸の世界観をとことん作り上げる方ですし、人に言われたことをその通りにやることには抵抗があるのかもしれません。そうした結果が、今回のような報道に繋がったとしたら残念ですね。でもその分、舞台上で彼女が作り上げる世界はレベルが高く、それが圧倒的な人気に繋がっているんです」
彼女の生き様はむしろ昭和の芸人に近いのかもしれない。現場から聞こえてくる声は少々厳しいが、視聴者が付いている限りテレビから消えることはないだろう。(今市新之助)