「エージェント契約というのがあれば、僕は吉本が変わると思う」
一連の闇営業騒動で吉本幹部に反旗を翻し、退社を匂わせ続けた「極楽とんぼ」の加藤浩次。結局、吉本興業を通さずに自由に仕事ができる“エージェント契約”を取りつけ、矛を収める形となった。
一見、吉本のトップである大ア洋会長と岡本昭彦社長に噛みついた“狂犬”が勝利を収めた形に見えるが、実は全くそうではないという。
「加藤は、『スッキリ』(日本テレビ系)で“吉本残留じゃない”と独立したかのように話していましたが、いまだに吉本に甘えっぱなしなんですよ。妻にスケジュール管理などの仕事を手伝ってもらうかもしれないと言っていましたが、現在、加藤を担当している吉本のマネージャを気に入っており、“手数料を払うからマネージャを使わせてほしい”とお願いしてきているんです」(吉本興業関係者)
現在、吉本と加藤サイドは、書面で契約条件などをやり取りしている最中とのこと。専門家を入れて細部まで詰めるので、正式に「エージェント契約」を交わすにはあと2か月くらいかかる見通しだ。
「今回だけは、大ア会長のほうがよっぽど大人の対応を見せましたよ。加藤の顔をつぶさないように落としどころを探り、かつ会社のイメージも悪くならないよう全員がウィンウィンになるように考えたのがあのエージェント契約です。闇営業問題もありますし、ここで加藤に吉本から出て行かれてしまったら、世間体が悪いですからね」(同・吉本関係者)
しかも、加藤が吉本にお願いしている「オプション」はこれだけではない、とワイドショー関係者は語る。
「吉本は日本音楽事業者協会(以下、音事協)という著作権団体に加盟しています。映像の二次使用など、タレントの肖像権などを管理する団体なのですが、加藤が吉本を離れてしまったら、自身の肖像権管理などは煩雑で難しくなってしまいます。しかし、加藤はこの“音事協の扱い”も費用を負担するので継続して欲しいと要求しているようです」
吉本のマネージャ、音事協の扱い、要するにエージェント契約といいながら吉本にオプション料金を支払い、今までと限りなく近い契約になっているという。さらに加藤は大きなオプションを要求してくる可能性も指摘されている。
「岡本社長は7月の会見のときに“今まで何があっても損害賠償を芸人本人に負わせたことはない”と明かしていましたが、これは凄腕弁護士集団と契約していることが大きいんです。スキャンダルが出ても冷静に戦っていける自信がある。本来、この弁護士集団に依頼すれば1件500万円以上の大金が必要になってきます。ですが、吉本所属ならこの弁護士たちを使って、ある意味“タダで”守ってもらえるんです。そんなことは加藤も知っているので、“弁護士もオプションでつけて”と言ってくるのではないだろうか」(同・吉本関係者)
これだけオプション契約を結んでしまえば、従来のマネジメント契約よりも実入りが減る可能性もある。そもそも、肝心の仕事上でも、エージェント契約によって自由にテレビに出られる訳でもなさそうだ。
「加藤は吉本だけでなく、他からも仕事を受けられるということを話していましたが、吉本サイドはあくまで“専属契約”で、基本的には吉本以外の仕事は受けないという説明を各マスコミにしています。なので、別の芸能事務所から振られたテレビ番組などに出演するということは、まず無いでしょう。というより、吉本を通さずに加藤に仕事を“直”でオファーするプロデューサーなんて、恐らくいませんよ。吉本に嫌われたら、その番組に吉本タレントをブッキングできなくなりますからね。エージェント契約で加藤が吉本を通さずに“直”で営業をできるのは、イベントや出版関連、映画くらい。リスクを考えたら、エージェント契約は“美味しい”契約とは言えないんじゃないですかねえ」(スポーツ紙記者)
吉本に縛られない自由度の高いエージェント契約を手にしたことで残留を決めた加藤。だが、オプション契約で事務所に手厚く守ってもらうのであれば、宮迫博之と田村亮の会見を見て爆発させた、あの怒りはなんだったのだろうか……。
9/3(火) 7:45
FRIDAY
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190903-00000001-friday-ent