角界を引退してからというもの、政界進出騒動にCM出演、海外講演と話題を振りまき続ける元貴乃花親方(47)。一方、かつての「盟友」はいまやカド番状態に。審判部長の重責を担う阿武松(おうのまつ)親方(58)が7月場所を休場した背景には、貴乃花との確執があったようで。
角界関係者によれば、
「このところ、阿武松親方の様子がおかしい。周囲もなかなか連絡が取れず、引きこもり状態になっているようだ。やはり、あの件が相当こたえたんじゃないか」
相撲協会で審判部長を務める阿武松親方が、不名誉な注目を浴びたのは今年の5月場所でのことだった。
相撲担当記者が振り返る。
「審判部長は取組の編成に加え、本場所の勝負判定に携わる協会の“表の顔”というべき存在です。にもかかわらず、5月場所での阿武松親方の言動は酷いのひと言。物議を醸した栃ノ心と朝乃山の一番で協議の末に阿武松親方の判断が優先され、朝乃山の勝ちとなったものの、VTRを見る限り栃ノ心のかかとは土俵外についていない。これには横審からも“取り直しにすればよかった”とクレームが入りました。その上、阿武松親方は“軍配差し違えで西方力士(栃ノ心)の勝ちと致します”と東西を間違えてアナウンスして混乱を助長してしまった」
他にも言い間違いや要領を得ない説明が相次ぎ、ブーイングに晒された阿武松親方は、体調不良を理由に7月場所を休場している。
後援会関係者によると、
「5月場所の前後から、親方は言葉に詰まり、足元が覚束ない状態でした。女将さんに忠告されて検査を受けたところ、血圧と血糖値が基準値を大きく上回っていた。原因は酒の飲み過ぎです。親方は酒豪で知られますが、酒量が増えたのはストレスのせいでしょう。審判部長の重責に加えて、貴乃花との確執が尾を引いているんです」
自宅で療養中
2010年、貴乃花は二所ノ関一門を飛び出し、新たなグループを立ち上げた。
彼を支えた親方衆のなかでも、
「阿武松親方はいわば参謀役で、誰よりも貴乃花に心酔していた。しかし、17年に日馬富士による貴ノ岩への暴行事件が発覚。翌年の理事選で一門は、ひとまず阿武松親方に候補を一本化したものの、貴乃花も強行出馬に踏み切った。結果、阿武松親方だけが当選してしまったのです」(先の記者)
その後、元関脇の阿武松親方は、基本的に元横綱しか登用されない審判部長に大抜擢される。その下に平年寄りとしてつけられたのが貴乃花だった。
先の後援会関係者が続けるには、
「八角理事長は、この屈辱的な人事で、対立関係にあった貴乃花を協会内で孤立させようとしたのでしょう。実際、貴乃花にしてみれば、二人三脚で頑張ってきた“右腕”に寝返られたと感じたはずです。阿武松親方は真面目で、礼儀を重んじるタイプ。しかも、貴乃花のことを尊敬していただけに、信頼関係が崩れてしまったことをいまだに気に病んでいるわけです」
女将さんに尋ねると、親方は現在も「自宅で療養中」とのこと。9月場所での復帰も未定だ。「貴の乱」の余波は、「盟友」を土俵際に追い込んでいた。
「週刊新潮」2019年8月8日号 掲載
8/12(月) 5:58配信 デイリー新潮
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190812-00576475-shincho-spo
角界関係者によれば、
「このところ、阿武松親方の様子がおかしい。周囲もなかなか連絡が取れず、引きこもり状態になっているようだ。やはり、あの件が相当こたえたんじゃないか」
相撲協会で審判部長を務める阿武松親方が、不名誉な注目を浴びたのは今年の5月場所でのことだった。
相撲担当記者が振り返る。
「審判部長は取組の編成に加え、本場所の勝負判定に携わる協会の“表の顔”というべき存在です。にもかかわらず、5月場所での阿武松親方の言動は酷いのひと言。物議を醸した栃ノ心と朝乃山の一番で協議の末に阿武松親方の判断が優先され、朝乃山の勝ちとなったものの、VTRを見る限り栃ノ心のかかとは土俵外についていない。これには横審からも“取り直しにすればよかった”とクレームが入りました。その上、阿武松親方は“軍配差し違えで西方力士(栃ノ心)の勝ちと致します”と東西を間違えてアナウンスして混乱を助長してしまった」
他にも言い間違いや要領を得ない説明が相次ぎ、ブーイングに晒された阿武松親方は、体調不良を理由に7月場所を休場している。
後援会関係者によると、
「5月場所の前後から、親方は言葉に詰まり、足元が覚束ない状態でした。女将さんに忠告されて検査を受けたところ、血圧と血糖値が基準値を大きく上回っていた。原因は酒の飲み過ぎです。親方は酒豪で知られますが、酒量が増えたのはストレスのせいでしょう。審判部長の重責に加えて、貴乃花との確執が尾を引いているんです」
自宅で療養中
2010年、貴乃花は二所ノ関一門を飛び出し、新たなグループを立ち上げた。
彼を支えた親方衆のなかでも、
「阿武松親方はいわば参謀役で、誰よりも貴乃花に心酔していた。しかし、17年に日馬富士による貴ノ岩への暴行事件が発覚。翌年の理事選で一門は、ひとまず阿武松親方に候補を一本化したものの、貴乃花も強行出馬に踏み切った。結果、阿武松親方だけが当選してしまったのです」(先の記者)
その後、元関脇の阿武松親方は、基本的に元横綱しか登用されない審判部長に大抜擢される。その下に平年寄りとしてつけられたのが貴乃花だった。
先の後援会関係者が続けるには、
「八角理事長は、この屈辱的な人事で、対立関係にあった貴乃花を協会内で孤立させようとしたのでしょう。実際、貴乃花にしてみれば、二人三脚で頑張ってきた“右腕”に寝返られたと感じたはずです。阿武松親方は真面目で、礼儀を重んじるタイプ。しかも、貴乃花のことを尊敬していただけに、信頼関係が崩れてしまったことをいまだに気に病んでいるわけです」
女将さんに尋ねると、親方は現在も「自宅で療養中」とのこと。9月場所での復帰も未定だ。「貴の乱」の余波は、「盟友」を土俵際に追い込んでいた。
「週刊新潮」2019年8月8日号 掲載
8/12(月) 5:58配信 デイリー新潮
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190812-00576475-shincho-spo