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■今秋来日のラプターズが初のファイナル トロント熱狂 バックスを4勝2敗で撃破
NBA東地区決勝は25日、カナダのトロントで第6戦を行い、地元の2位ラプターズがリーグ最高勝率を収めていた1位のバックスを100―94(前半43―50)で下して4勝2敗。敵地ミルウォーキーでの第1戦と第2戦を落としながら、その後4連勝を飾ってチーム創設24季目で初のファイナル進出を決めた。北大4大スポーツの王者を決める優勝決定シリーズがカナダで行われるのは、バンクーバーを本拠にしているNHLカナックスがスタンレー杯決勝まで駒を進めた2011年以来、8年ぶり。トロントのチームの進出は、ワールドシリーズを制覇したブルージェイズ以来、25シーズンぶりとなった。
トロントを本拠にしているNBAチームは、NBAがBAAという組織名で発足した1946年のハスキーズを含めてラプターズが2チーム目だが、ファイナルはリーグ発足73シーズン目で初めて米国の国境を越えることになった。ラプターズは今秋のプレシーズンゲームでロケッツとともに来日するが、ファイナル出場のチームが同一年度に日本で試合をするとあって日本のバスケ・ファンにとっては“歴史的”な1年になりそうだ。
第6戦では第2Qと第3Qに3度、15点差を追う展開となったがラプターズは地元ファンの大声援を受けて奮闘。第3Qの残り2分1秒からの1分39秒間で連続10点を挙げて流れを変え、5点差で迎えた第4Qに入ると、1分29秒にサージ・イバカ(29)のダンクで同点。2分12秒にはこの日、18得点を稼いだパスカル・シアカム(25)のフローターで勝ち越した。さらにフレッド・バンブリート(25)が4本目の3点シュートを沈め、カワイ・レナード(27)のダンクなどで一気に8点差まで広げた。このあと1点差に迫られたが、95―92で迎えた残り2分6秒、レナードがダンクをブロックされたものの、ゴール下でシアカムがそのボールを拾ってシュートを成功。接戦をものにして悲願のファイナル切符を獲得した。
スパーズ時代の2014年以来、5年ぶりのファイナル出場となるレナードは41分出場して27得点と17リバウンド、7アシストをマーク。このシリーズ6戦では計179得点をたたきだし、ファイナルMVP経験者らしい底力を発揮した。今度の相手は3連覇を狙うウォリアーズとなるが「精神面できちんと集中して臨みたい。相手はチャンピオン。またチャレンジをしていかなくてはいけない」と気持ちを引き締めていた。
球宴5回出場のカイル・ラウリー(33)は17得点、8アシスト。グリズリーズ→ロケッツを経て、NBA13シーズン目でようやく最後の大舞台にたどりついた。シーズン途中でグリズリーズからトレードで移籍してきたマーク・ガソル(34)も11シーズン目で自身初のファイナルへ駒を進めた。
バックスはこのシリーズではホーム・アドバンテージを生かせず、今季初の4連敗。シーズンMVP候補のヤニス・アデトクンボ(24)は21得点、11リバウンド、3ブロックショットを記録したが、ペイント内への突入はラプターズの2人がかり、3人がかりのディフェンスにあってシーズン中のような“武器”にはならなかった。地区決勝に入って極端なスランプに陥ったフリースローもこの日10本放って5本失敗。リーグ屈指で唯一無二のオフェンス力を誇りながら、バスケットボールで最も基本的な細かいスキルの成熟度が不足して苦杯を喫した。
なお西地区を制したウォリアーズ(地区1位)が今季57勝25敗だったのに対し、ラプターズは58勝24敗と「1勝」多いために勝率で上回っているラプターズが東地区2位ながらファイナルでのホーム・アドバンテージを獲得。今季のファイナルは30日(日本時間31日)にトロントで幕を開けることになるが、ラプターズは今季ウォリアーズに対して131―128(延長)、113―93と2戦2勝で、今度は地元の利が生かせるシリーズとなる。
<ファイナル日程>
▼第1戦=5月30日(トロント)
▼第2戦=6月2日(トロント)
▼第3戦=6月5日=オークランド)
▼第4戦=6月7日(オークランド)
▼第5戦=6月10日(トロント)
▼第6戦=6月13日(オークランド)
▼第7戦=6月16日(トロント)
*日付は現地時間
2019年05月26日 13:11バスケット
https://www.sponichi.co.jp/sports/news/2019/05/26/kiji/20190526s00011061147000c.html