日本ハムがオリックスに勝利した開幕戦は、延長10回裏、中田翔のサヨナラ満塁本塁打が飛び出すという劇的な展開となった。
一方その陰では、斎藤佑樹投手(30)が7年ぶりに開幕戦で登板し、8回1イニングを無失点に抑えていた。
「それを『中田のサヨナラ満弾呼び込む』と報じた新聞もありましたが、マスコミは斎藤が少しでも良ければ10割増しで持ち上げますから(笑)。
2点ビハインドの3番手で起用された訳で、普通なら“敗戦処理”なんですけどね。
もっとも、彼が投げた後に同点に追いついたので、『持ってる』ってことになるんでしょうか」(スポーツ紙デスク)
斎藤が現在、一軍にいること自体が疑問という声もある。
入団から2年間で11勝を挙げたものの、以後の6年間で4勝。ここ3年に限れば1勝しかしていないからだ。
「ストレートは130キロ台後半しか出ず、決め球になる変化球もない。長いイニングは持たないし、連投も利かない。
つまり先発もリリーフもできないんだから、何年か前にクビになってないとおかしいんです。
だけど日ハムは、スター選手を特別扱いして、地味な功労者には冷たい球団なので、周囲は慣れっこになってますね」(同前)
そんな斎藤に御執心なのが栗山英樹監督。「佑樹をどう活かすか」と言い続けてきた。
栗山監督が見つけた斎藤の活かし方
「数年前、強引に一軍に上げて登板させ、吉井理人投手コーチと衝突していたようです。
吉井コーチは斎藤の球を見て『ナチュラルに落ちるストレートは打者からしたらタイミングが取りにくいよね』と嫌味を言ってましたが、結局退団しました」(ベテラン記者)
栗山監督は、そんな斎藤の活かし方を見つけたらしい。
先発タイプなのにオープン戦で短い回数しか投げないのを見て不自然に思った報道陣は、監督の「先発投手が4回で降りて勝敗が付かないのはおかしいよね」という言葉を聞き、ピンときたという。
「去年頃からメジャーで、先発投手に短いイニングしか投げさせずに継投していく“ショートスターター”という起用法が出てきましたが、斎藤をそう使いたいんだな、と。
すごい特別扱いですが、ハマる可能性があるし、斎藤を投げさせるならそれしかないとも言えます」(担当記者)
今後はハンカチで汗をふく必要もなくなるだろう。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年4月11日号
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