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2019/03/22(金) 09:39:43.46ID:oFZ9qOX79大迫勇也頼みの攻撃からの脱却――。これが、コロンビア、ボリビアと対戦する3月シリーズのテーマのひとつなのは間違いない。
今年1月のアジアカップでは、大迫へのくさびのパスが攻撃のスイッチとなり、大迫のポストワークから連動した攻撃が始まった。逆に、大迫がピッチにいなければ、攻撃のスピードアップすらままならず、不在の影響が大きいことは明らかだった。
実際、森保一監督もメンバー発表の際、「大迫頼みの攻撃の戦術というところは私も質問を受けたり、いろいろなところで見聞きしたりしている」と言及している。
最も簡単な解決策は、“ポスト大迫”と言うべき優れたファーストストライカーを起用することだが、残念ながら今の日本には大迫に匹敵するセンターフォワードはいない。
そこで森保監督が導き出したのは、ポストプレーのスペシャリストを選ばない、という解決策だった。
負傷中の大迫に代わって今シリーズで選ばれたFWは、鈴木武蔵と鎌田大地のふたり。鈴木はスピードや跳躍力といった身体能力が武器で、ゴールに向かって直線的にプレーするストライカーだ。これまで目についた荒削りな面も改善され、トラップの技術やなめらかな動き出し、シュートの正確性に成長の跡が見える。
一方、鎌田の魅力はなんといってもシュートのうまさ。右でも左でも正確にコースを居抜き、今季シント=トロイデンでは12ゴールをマークした。また、力強いドリブル突破と柔らかいボールキープも魅力で、剛柔併せ持つオールラウンダーでもある。
ただし、彼らをただ1トップに入れて大迫の代わりを求めるだけなら、失望に終わるだろう。そもそも鎌田に至っては、適正はトップ下なのだ。では、どうするか。
トップ下の香川真司と南野拓実を含めた4人の組み合わせで考える必要がある。
最もオースドックスなのは、1トップに鈴木、トップ下に香川や鎌田を起用するパターン。香川も鎌田もタメを作って周りを生かせるタイプ。鈴木が裏を狙ってDFを押し下げて生まれるバイタルエリアのスペースで、香川や鎌田が縦パスを受けて前を向く。最前線にくさびのパスを打ち込むのではなく、2列目で起点を作るというわけだ。
振り返れば、大迫も常に最前線でDFを背負っていたわけではない。中盤まで下がってボールを受け、2列目が飛び出すためのスペースや、SBが攻め上がるための時間を作り、自身もゴール前に入っていった。大迫がピッチにいるときから起点はバイタルエリアに作っていたのだ。
周りを生かし、自分も生きるという点で、鎌田は大迫に近い存在だ。
その点で、鎌田を1トップに、よりゴールに向かって仕掛けられる南野をトップ下に置くパターンも考えられる。鎌田が大迫のように中盤に落ちてくさびのパスを収め、入れ替わるように南野が前線へと飛び出していく。
「1トップはやったことがないので、分からないです。でも、日本代表は細かくパスを回すチームなので、うまくハマれば全然できるかなと思います」と鎌田は語る。常にゴール前で相手のCBを背負ってプレーすることがミッションではなく、いかに相手のCBのマークから逃れて、中盤やハーフスペースでボールを収めて前を向くか。周りを生かし、自分も生きるという点で、鎌田は大迫に近い存在だろう。
鈴木×香川なのか、鎌田×南野なのか、はたまた南野×香川なのか……。
森保監督はどの組み合わせを選び、そのコンビがどのような化学反応を見せるのか。大迫不在というピンチが逆に、日本代表の可能性を高めるチャンスに変わるかもしれない。
3/21(木) 20:50 サッカーダイジェスト
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